【子どもの美容整形】親のすすめで15歳で二重に整形した漫画家「1人で行ったとき大泣き…子どもの意見ちゃんと聞いて」トラブルの相談件数も増加「目の腫れ止まらない」一方…独自調査で7割超「美容整形したorしたい」
親のすすめで整形…子どもは強く望んでいない場合も
医師の見解はどうなのか。高須クリニックの高須敬子医師に、来院する子どもたちについて聞きました。 高須医師によりますと、整形の低年齢化がここ数年で進んでいて、小学校高学年くらいから整形を考える子どもが増えているということです。夏休みや学年が変わるタイミングなど人に一定期間会わなくていい期間になると、クリニックに来る患者の2~3割を10代が占めることもあるそうです。また、母親だけではなく両親がそろって付き添いに来る場合も多いといいます。
来院した子どもたちと、高須医師はしっかりコミュニケーションを取ると話します。例えば、いじめが背景にあった場合、本人は整形を望んでいなくてもそれがいじめの解決策になると思って来てしまうことがあります。しかしそれは解決策ではないため、整形して後悔しないかどうか聞くなど、コミュニケーションを取るということです。 また、成長のプロセスにある子どもが受けるべきでない手術もたくさんあるとしています。例えば、骨格は成長の中で変わっていくので、骨に影響する手術の依頼は「これは早すぎる。もしやりたいなら3年後5年後に来てください」と断るケースもあるということです。 高須クリニックで多い施術は、「脱毛」「脇のにおい」。また「M字リップ」といって、注射を打つことで唇をM字の形にする施術も多いということです。 そして、子どもへの施術は「本人が強く望んでいるか」をしっかり確認するといいます。過去には、親が子どもを二重にしたい思いがすごく強かったものの、よく話を聞くと子どもはそこまで求めていないことがわかり、“絶対に踏み切ってはいけない手術だ”として断ったケースもいくつもあるということです。だからこそ、親には自分の美的センスを押し付けていないか考えてほしいと話します。 親からすすめられて手術を受けた実体験を漫画にしているグラハム子さん。親のすすめで15歳のときに目を二重に整形にしたといい、「小さいころすぎて、整形を当たり前に受けてしまった」と話します。しかし大学生になり、母親と離れて暮らし始めると、周囲はそれほど容姿を気にしないことに気づきます。整形した目の二重の埋没は取れましたが、価値観は大きく変わり、今は整形していません。グラハム子さんは、子どもはまだ気持ちを言語化する力が備わっていないため、子どもがイエスと言ってもイエスと思わないでほしい、子どもが望んでいる場合もあるが、保護者がしっかり見守ってほしいと訴えます。 (漫画家 グラハム子さん)「二重整形の2~3回目に1人で行ったときに大泣きしてしまって。やりたくなかったんでしょうね。子どもの意見をちゃんと聞いてほしいなって思います」