村田製作所がWi-Fiを活用した車内置き去り検知装置開発 同装置の運用は国内初
村田製作所は3日、車室内での幼児置き去り事故を防止する車室内置き去り検知装置を開発し滋賀県野洲市に贈呈した。Wi-Fiを活用した検知装置の運用は国内初。当日は、野洲市の中主防災コミュニティセンターで装置の贈呈式を実施。栢木進野洲市長や村田製作所の今西浩之野洲事業所長が出席し、装置を搭載したバスをお披露目した。 今回開発した装置は、Wi-Fiセンシングの仕組みを活用したもの。2台のWi-Fiデバイスを活用し、電波の変位量をモニタして検知するシステム。カメラやレーダで死角になるような条件でも検知が可能。バスのエンジン停止後10分後に人物の動きを検知すると、ブザーとメール送信で置き去りを知らせる。 両者は実用化に向けた実証実験を令和4年度より20回実施。デバイスやアンテナの取り付け位置確認、車両内・外の動きなどの調整を行ってきた。装置が取り付けられたのは野洲市が所有する通園バス1台。3日からサービスが本格稼働しているという。 式では栢木市長が「地元に拠点のある村田製作所が野洲市の児童を装置で見守ってくれるのは心強い。子どもの置き去りの事故がなくなることに期待したい」と述べた。 今西所長は「当社は野洲市で37年間事業を展開している。地元に当社の技術を活用してもらえるのは喜ばしい。市との取り組みが本日の贈呈式につながったことに感謝したい」と述べた。
電波新聞社 報道本部