「岸田総理は“線香花火”か」…自民党提出の“裏金議員リスト”に神庭亮介氏が呆れ「政党交付金を返してほしい」
自民党が5日、安倍派と二階派のいわゆる“裏金議員リスト”を野党側に提示した。しかし、その内容は議員の名前と金額が記されたのみで、日付や何に使ったのか具体的な中身は記されなかった。それとは別に、党所属のすべての国会議員を対象にしたアンケートも始めたが、質問は、政治資金報告書に「記載漏れ」があったかどうかと、記載漏れがあった場合の金額の2つのみ。この問題について、ダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介氏に話を聞いた。 【映像】神庭氏「岸田総理は線香花火か」 ━━実施されたアンケートをどう見る？ 「『裏金を何に使ったのか』というところに国民の疑念が集まっているのだから、そこにしっかり答えるような調査をしなければならないのに、雑な質問のアンケートをして“とりあえずやっている感”を演出している。『一応調べたんですけど、まあこんな感じでしたよ』というアリバイ作りのようだ。報道では、自民党内からさえ『これでは逆効果だ』という声が出ているという」（神庭氏、以下同）
「岸田総理は自ら先頭に立って、『火の玉』になって信頼回復に努めると言っていたが、随分小さい火の玉だなと。線香花火ですか、というくらい期待外れな調査内容だ。中には、裏金を自分の口座に入れていたと公言している議員までいる。そうなると、自分のお金と区別することが難しくなる。それは脱税とどう違うのか？ 一方で、インボイス制度を導入して、国民には1円単位できっちりと納税を要求しながら、自分たちはこんな丼勘定でいる」 ━━今後求められる対応は？ 「アンケートの項目を拡充して、使途についてもきちんと尋ねるべきだ。また安倍派と二階派の議員を中心にヒアリングをしているようだが、自民党の全議員に自身の裏金の有無、それが無いとしても裏金の話を見聞きしていないのか聞き取り調査してほしい」
「政党には『政党交付金』という公金が入っている。国民1人当たり250円の負担で、全体で315億円。自民党にも160億円近いお金が入っている。なぜ国民の血税を政党に出しているかといえば、政治とカネの問題を克服して、キレイな政治を実現するためだったはずだ。それなのに結局、こうしてパーティー券問題、裏金問題が起きている。これでは、ただの二重取りではないか。これだけの不祥事を起こしたのだから、政党交付金を返してほしい」
━━政治資金規制法の強化など、どのような改正が望ましい？ 「秘書だけでなく議員にも責任を負わせるために、連座制の導入は最低条件だ。トカゲの尻尾切りを許してはいけない。ある人は立件されて議員の仕事を追われる一方で、ある人は無罪放免で何のおとがめもない。じゃあその基準は一体何なのか？ 裏金の金額なのか、政治的な影響力なのか？ 非常に恣意的な運用だと感じる」 「パーティー券収入の記載義務に関しても、現状は20万円のガバガバ規制。法改正して5万円、1万円に引き下げ、透明化していく必要がある」 （『ABEMAヒルズ』より）
