衆院選公示 島根2選挙区でも論戦火ぶた
15日公示された衆院選には、島根県内2選挙区に計6人が立候補した。島根1区は立憲民主党前職の亀井亜紀子氏(59)、共産党新人の村穂江利子氏(56)、比例中国から転じた自民党前職の高階恵美子氏(60)。2区は立憲民主党新人の大塚聡子氏(57)、自民党前職の高見康裕氏(44)、共産党新人の亀谷優子氏(38)。 ⇒2024年衆議院選挙・島根1、2区の立候補者一覧はこちら ともに自民、立民、共産の候補者による三つどもえの対決で、政治とカネや中山間地域の課題を巡る論戦が始まった。4月の1区補欠選挙では立民が議席を獲得。自民の2選挙区独占を崩しており、今回の有権者の判断が注目される。投開票日は27日。 【1区】崩れた「王国」判断に注目 亀井氏は松江市の事務所で開いた出発式の後、松江テルサ前で支持者約300人を前に第一声を上げた。同市のスーパーや安来市役所を回り「自民党では政治を変えられない」と主張し、4月の補選に続く再度の支援を呼びかけた。 村穂氏は党県委員会事務所前からスタートを切った。現政権に対し「国民の声を聞く耳などない」と批判。「保守王国島根の大きな山を動かし、国民が主人公の社会を実現していく」と訴えた。その後、松江市を中心に街頭に立った。 高階氏は県庁前で第一声。県内の首長や県議と並び立ち「石破政権が誕生した。日本創生を成功させ、地域を元気にしよう」と呼びかけた。中国電力島根原発のある半島部など同市内を回って街頭演説し、高齢化対策や福祉の充実を伝えた。 【2区】ともに自立共の三つどもえ 大塚氏は江津市総合市民センターの駐車場で第一声を上げた。長年家事を担った経験から「台所から日本を変える」と訴え、暮らしの課題を丁寧にすくい上げていく姿勢を強調。江津市のほか、邑智郡3町でマイクを握った。 高見氏は浜田市の旧JFしまね浜田支所近くで第一声。約550人を前に、石破内閣発足が地方創生の好機と強調し、「中山間地域の課題を理解して政策を実現できるのは自民党しかない」と訴えた。その後、江津、出雲市などを巡った。 亀谷氏は江津市のショッピングセンター前で出発式を開いた。アジア版北大西洋条約機構(NATO)など石破首相の持論を批判し「平和外交こそ一番の力。若い人たちを戦場に送りたくない」と主張。選挙区内5市を巡った。
中国新聞社