OpenAIが開発中の検索サービス「SearchGPT」。Google AI Overviewsを超えられるか?
人間との対話に近い自然な文章を生成するAIチャットサービス「ChatGPT」は、昨年末に、最新のインターネット情報を検索する能力を獲得しました。 ところが、OpenAIが開発中の、最新情報を利用できるAIチャットボットは、Google のAI OverviewsやPerplexityのようなAI検索エンジンといくつか違いがあるのです。
SerchGPT、ほかと何が違う?
Microsof社がBingの生成AI検索に取り組んでいると発表した直後、OpenAI社はSearchGPTを発表しました。 SerchGPTとは、OpenAI社が提供する生成AIによる検索サービスで、この分野へは独自の参入となります。 GPT-4モデルを搭載したSearchGPTは、チャットボットとリンク集の中間のようなもので、ほかの競合サービスよりも対話する感覚があるのが特徴です。 簡単な質問で検索を開始すると、基本的な情報、厳選されたリンク、次の質問をするためのプロンプトが表示されます。 事例を見ると、インターフェイスはすっきりしており、必ずしもすべての検索でAIが作成したパラグラフをポップアップ表示するわけではありません。 そのため、GoogleのAI Overviewで誤情報を正しいリソースとして回答した、といったものを防げる可能性があります。そして、ユーザーの希望に応じて、より長く、より詳細な回答を提供できるでしょう。 また、ユーザーは追加リンクのあるサイドバーも呼び出すことができるようになります。 なお、The Vergeは、OpenAI社が「ビジュアル・アンサー」と呼ばれる機能について語ったとも報じていますが、詳細には触れていません。 これは、サイドバーに写真のロゴがあることから、Google Images(Google画像検索)に似ていますが、AIを搭載したものだと推測されます。
リリースまで、まだかかりそう
OpenAI社は、SearchGPTは「関連する出典への明確なリンク」を提供すると約束しており、プレビューできる事に対しては、すべての情報が本文中の括弧付きの引用によって、特定のウェブサイトに明確に結びつけられています。 これにより、SearchGPTは、Perplexityがコンテンツの盗用で非難されたような事態を避けることができるかもしれません。 ただし、出典があっても、ユーザーに出典リンクのクリックを強いるわけではなく、情報に直接依存することの合法性がオーストラリアなどの国々で指摘されています。 Bing Generative Searchと同様、SearchGPTもまだ日の目を見るには至っていません。現在はプロトタイプであるため、まずは「フィードバックを得るために少数のユーザーと出版社などのパブリッシャーに公開」されることになります。 また、出版社などのパブリッシャーが、エンジン内の表示情報をコントロールするためのツールも発表されます。 OpenAI社の広報担当であるKayla Woods氏は、テストプールは1万人のユーザーからスタートするとThe Vergeに語っていますが(プロトタイプ試用のウェイティングリストへの登録はこちらから)、SearchGPTが有料化されるかどうかについては、現在のところ明らかにはなっていません。 Source: X, OpenAI(1, 2, 3), The Verge, Reuters
春野ユリ