【菊花賞を占う】ダービー馬ダノンデサイルが優位 トライアルで収穫を得たライバルが多数参戦
[GⅠ菊花賞=2024年10月20日(日曜)3歳、京都競馬場・芝外3000メートル] 22日の神戸新聞杯で東西のトライアルが終了。GI菊花賞(10月20日=京都芝外3000メートル)の勢力図が固まってきた。皐月賞馬ジャスティンミラノが別路線(天皇賞・秋)に進み、ダービー3着シンエンペラーは凱旋門賞挑戦のため渡欧している中での3冠目。クラシックホースの2冠目奪取なるか、新たなスターホースの誕生なるか、見応えのある淀の長丁場決戦となりそうだ。 〝競馬の祭典〟ダービーで3歳馬の頂点を極めたダノンデサイル(牡・安田)が現段階での主役とみる。「あの馬は強い」と他の陣営も認める存在であり、京成杯勝ちからダービー制覇の足跡(皐月賞は競走除外)が示すように、レース間隔が開いていても心配ない。9月10日に栗東トレセンへ帰厩して乗り込みを消化中。順調に調整できれば、態勢はきっちり整うだろう。折り合いがつくタイプだけに距離が延びても不安はなさそう。非凡な才能でクラシック2冠制覇を目指す。 休み明けのGⅡセントライト記念で2着だったコスモキュランダ(牡・加藤士)。早めに先頭に躍り出て、勝ち馬の目標になった分だけ差し切られたが、レース内容は上々だった。しぶとく伸び続けるキャラクターを考えると距離の心配はないはずで、3、4コーナーの坂の下りで勢いをつけられる京都の外回りコースが合っていそうなタイプ。持久力勝負の競馬になれば期待が持てる。 出否未定ながら、アーバンシック(牡・武井)が出走してくるようなら当然、侮れない存在となる。セントライト記念で極上の瞬発力を発揮。先に抜け出したコスモキュランダを、並ぶ間もなく差し切った。初コンビを組んだルメールは「菊花賞でもチャンスはあります」とコメント。春から格段に良化した現況でもあり、参戦に踏み切れば楽しみは尽きない。 メイショウタバル(牡・石橋)はGⅡ神戸新聞杯を制して復活を印象付けた。父が菊花賞を制したゴールドシップで、伯父にはGⅡ京都大賞典(芝2400メートル)勝ち馬のメイショウカンパクがいる。3000メートルは血統背景から克服可能とみていい。前向きな気性は諸刃の剣でもあり、いかに気分良く走れるかがポイントになる。 ショウナンラプンタ(牡・高野)は本番を見据えた調整と仕上げで神戸新聞杯3着。折り合いを重視しつつ、巧みなコース取りで伸びた競馬は本番につながりそうだ。大きく前進しても驚けない。 神戸新聞杯2着のジューンテイク(牡・武英)も収穫大のトライアルとなった。好位のインから早めにアクセルを踏んで最後まで勝ち馬を追い詰めた内容は胸を張れる。馬体重(12キロ増)が示すようにここまで11戦をこなしながら成長力も十分。折り合いに不安がない点も頼もしい。
東スポ競馬編集部