在学中の年金保険料が年20万円!? 特例制度を使って追納もしなかったら、将来の年金はどのくらい減りますか?
国民年金はいくら減らされるか?
(1) 国民年金の受給額はどうやって決まる? 国民年金の受給額は、収入の多寡に関係なく、納めた保険料の月数によってのみ決定します。 具体的には、国民年金の受給額は、毎年改定される老齢基礎年金(満額)をもとに計算します。なお、2023年(令和5年度)の老齢基礎年金の満額は、79万5000円※ですので、受給額は以下の計算式で算出されます。 ・老齢基礎年金=79万5000円(※)×保険料納付月数÷480ヶ月 (2) 学生納付特例制度を利用した人の受給額 前述のように、学生納付特例制度は、老齢基礎年金の受給資格期間には含まれますが、年金額には反映されません。したがって、満額を受給するためには、猶予を受けている10年間のうちに保険料を追納する必要があります。 ちなみに、学生納付特例制度で4年間保険料の納付を猶予してもらったが、その後追納しなかった場合には、その4年間分の年金額が減らされることとなります。具体的には、 ・減らされる年金額=79万5000円(※)×(4年×12ヶ月)÷480ヶ月 =7万9500円 したがって、学生納付特例制度を使った人は、将来の年金が減らされないように、10年の猶予期間内に保険料の追納を行うようにしたいものです。 (※)令和5年4月分からの67歳以下の年金額。68歳以上は79万2600円 出典 日本年金機構 国民年金保険料 日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度 日本年金機構 学生納付特例対象校一覧 日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 執筆者:堀江佳久 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部