政治記者が見た自民党総裁選での推薦人確保の裏側【解説】
論戦で注目を浴びた候補者は?!
MC伊藤「今回、論戦で注目を浴びている候補者はいますか?」 水内氏は「石破さんに各候補が質問していく様子」が結構目立ち「結構バチバチやっているな」と感じたそうです。 逆に石破氏から安全保障について問われた林氏が論理立てて答弁をしている姿や、増税ゼロを訴えた茂木氏が政策をベースにして問い直している姿など「とても見ごたえがある」と水内氏はこれまでの論戦を振り返ります。 MC伊藤「上川さんは、現職の外務大臣なので、外交問題は話しにくいなどはあるのでしょうか」 「それは少しあるかもしれない」と水内氏。しかし、上川氏は法務大臣時代の話を例にして「『決断できる人」というイメージを出してきている」とコメントしました。
決選投票はどうなる?!
先日の選挙ドットコムとJX通信社の調査結果では、上位3人は、石破氏、小泉氏、高市氏です。 全体と無党派層では石破氏がトップであり、自民党支持層では高市氏がトップでした。 水内氏がこの結果に「自民党支持層のものがやっぱり大切」とコメントしました。 この調査と同様、読売新聞の調査でも、1番は高市氏でした。 産経新聞の調査では、1番は小泉氏で、石破氏、高市氏の順番であり、朝日新聞も同じ傾向とのこと。 水内氏「当初考えてたよりも、高市さんがかなり盛り上げてきている」 高市氏は、決選投票に残る可能性が見えてきて「勢いが出てきているのは間違いない」と言及しました。 MC伊藤「今回、決選投票は避けられないであろうということですが、どのような戦いになるのでしょうか?」 水内氏は、決選投票として以下の3パターンを予想しました。 ・石破氏vs小泉氏 ・石破氏vs高市氏 ・小泉氏vs高市氏 決選投票は、国会議員票(368票※編集部注:繰り上げ当選によって収録時点から票数が1増しています)に各都道府県票(47票)を合わせて決めるため、圧倒的に国会議員の意向に左右されます。 石破氏と小泉氏の決選投票になった場合は、石破氏が国会議員からの人気がないため、「小泉さんに票が集まる」と水内氏は推察しました。 石破氏と高市氏の決選投票になった場合は、先ほどと同様に石破氏が国会議員に人気がなく、高市氏に旧安倍派の票が集まることを考えると「高市さんが女性初の総理として出てくる可能性がある」と予想。 小泉氏と高市氏の決選投票になった場合は、「ココが1番難しい」と水内氏。 小泉氏は、非主流派や無所属の方、同世代の方から票が集まると予想されます。 一方で、今の主流派の方や小泉氏を支援している菅氏に権力を集中させたくない人が、高市氏に票をいれる可能性も。 水内氏「正直に言うと、言い切ることがちょっと難しい。本当にスレスレの戦いになると思います」 また「石破さんが総理になる可能性がないのかというと、必ずしもそうではない」と水内氏は言及します。 石破氏が党員票で倍くらいの差で引き離す結果が出たら「選挙の顔と考えた時に、石破さんの方がいいんじゃないかと考えて、石破さんに投票する傾向もあるかもしれない」と水内氏。 9月17日あたりから、自民党員のところに総裁選の投票葉書が届きはじめています。 党員が葉書を返送するであろう今週末に向けて、各陣営がしのぎを削りながら戦っているそうです。 MC伊藤「実は、郵便投票がはじまっているこの期間が結構大事なんですね」 水内氏「僕も取材すると、色んな人から色んな圧力がかかっていて、ものすごい神経を尖らせながら今喋っています……」 さて、選挙ドットコムでは、9月21日(土)19時から、LINEヤフー株式会社と共同で、自民党総裁選の候補者討論会を実施します。 MC伊藤「討論会で、詰めてほしいポイントはありますか?」 水内氏「国をどうするかという骨太の政策力と、政治を動かす人間力、この2つをあぶり出せるような討論会にしてもらえたらいいと思います」