巨人のドラフト戦略が的中 「他球団が指名を敬遠した2人の投手」がキーマンに
山崎は東海大でリーグ戦通算17試合登板、11勝1敗、防御率1.09をマーク。3年春、秋とリーグMVPを獲得し、「ドラフト1位間違なし」と評されていたが、4年時に右肘の不調を訴えて6月にトミー・ジョン手術を受けた。プロ志望届を提出したのはドラフト会議の3週間前。手術明けでプロ1年目はリハビリに専念しなければいけないため、他球団は指名を見送ったが、巨人は将来のエース投手として素質を高く評価し、ドラフト2位で指名した。
強力な先発3本柱
アマチュアを取材するスポーツ紙記者は「固定概念や目先の結果に捉われず、戸郷と山崎の指名を決断した巨人のドラフト戦略が評価されるべきでしょう。復活した菅野智之を含めて強力な先発3本柱がシーズン最後まで安定した投球を続ければ、4年ぶりのV奪回がおのずと見えてきます」と語る。 今年から阿部慎之助監督が就任。山崎は投手陣全体の変化について聞かれると、以下のように語っていた。 「やっぱりキャッチャー出身の方なので、ピッチャーに対して『どういうふうにしてほしい』というのがあると思いますし、それをしっかり言葉で伝えてくれます。キャッチャーでどれだけ活躍された方かというのは誰もが知っていますし、言い方が難しいんですけど、阿部さんの言葉には説得力があるというか、支えてもらえるというか……。これは本当に例えばなんですけど、『こういう場面ではど真ん中でドンドン行こう』と言われたら、『阿部さんが言ってるんだから、行けるんちゃうか』みたいな。迷いなく、前向きにその言葉を実践していける。そんな感じがありますね」 両右腕が切磋琢磨し、黄金時代を切り拓くことを巨人ファンは待ち望んでいる。 写真=BBM
週刊ベースボール