売掛金返済で売春、借金 相談多数、取り締まり強化
ホストクラブなどで店側が飲食代を肩代わりして客に後払いさせる「売掛金」返済のため、売春や借金を強いられたなどとする女性からの相談が支援団体に多数寄せられている。警察は昨年末に延べ700店以上に立ち入り検査するなど取り締まりを強化。識者は、女性がホストなどにはまる背景には成育歴も影響するとして、女性側の早期支援が重要だと話す。 「あと何人と行為をすればシャンパンを開けられるかって。裏切らない男の人が欲しかった」。群馬県榛東村の女子少年院「榛名女子学園」で3月、取材に応じた入所女性(18)が振り返る。小学2年で両親が離婚。同居していた母の交際相手になじめず学校ではいじめられた。 15歳の時、ホストクラブと同じく男性店員が接客するメンズコンセプトカフェに初めて行った。「担当」と呼ばれる男性店員が自分を見てくれている気がして週の半分通った。売掛金が500万円に膨らみ、担当に紹介された性風俗店で1日6人の相手をした。17歳だった昨年3月、将来的に罪を犯す恐れがある虞犯少年として少年院に入れられた。