〈直撃インタビュー〉中畑監督「警戒は巨人より広島」
――キャンプでは一人紅白歌合戦が話題になっていました。昨年は一人ソチ五輪でしたが(笑) 「報道陣の『何か面白いことを』のリクエストでやり始めただけ。誤解してもらったら困るけど、何も私が企画したわけじゃありません(笑)」 ――巨人時代に打撃コーチとして2年間、教えた前ヤンキースの松井秀喜を“視察”という名目で3日間、キャンプに呼ばれました。 「ほんとによく来てくれたよ。嫌な顔ひとつせずバッティングも見せてくれたしね。若い選手のいい手本となった。横浜DeNAだけでなく、球界全体のために良かったと思うんだよね。将来は、監督になる人物だろうけど、これが指導者への第一歩。これをきっかけに、巨人、横浜にかかわらず、どのチームにでも松井の力を貸してあげればいいと思うんだよね」 ――去年は打倒巨人に燃えました。 「結果的に勝ち越したけれど(13勝11敗)、巨人のチーム状態が悪いときにぶつかるなどラッキーな面もあったよね。2年続けて勝ってこそ力がついたといえる。それより今年は広島でしょう」 ――メディアには黒田は10勝10敗と言われたそうですが? 「(笑)。黒田が入った効果は大きいね。これでマエケン、大瀬良、野村と、しっかりとした4本柱ができたわけだからね。投打を含めて広島が頭ひとつだけ抜け出ているんじゃないかな。実は、広島に3年連続で負け越している。去年なんか8勝15敗(1分)だからね。今年は、広島への苦手意識をとらねばならないと思っている」 ――巨人より広島と? 「冷静に各チームの戦力を分析してみると、広島に続くのが巨人、阪神、その次にうち、ヤクルト、中日でしょうが、どのチームも大きな差はない。今年のセ・リーグは混戦ですよ。どのチームにも優勝の可能性もあるし最下位の可能性もある」 (文責・駒沢悟/フリーライター)