広汽ホンダ、新エネルギー車工場を稼働…2035年までにEV販売100%めざす
ホンダと広汽集団の中国合弁、広汽ホンダは、中国広東省広州市に新設した新エネルギー車(NEV)工場の稼働を開始したと発表した。 【画像全5枚】 新工場では、プレス・溶接工程で部品搬送の自動化により物流要員のゼロ化を実現。また、AIによる溶接強度検査をホンダとして初めて採用した。組立工程では全体の約30%を自動化し、高効率な生産ラインを実現している。 環境面では、工場敷地内に合計22メガワットの太陽光発電システムを設置。これにより年間のCO2排出量を約1.3万トン削減する見込みだ。また、新開発の低VOC塗料の採用や、工場排水に含まれる有害物質を100%処理できる設備の導入により、環境負荷の低減に取り組んでいる。 工場からのVOC排出量については、大気汚染への影響を最小限とするため、広東省の基準限度に対してさらに70%以上の削減を目指している。 ホンダは「2050年にホンダ関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」というグローバルでの目標を掲げている。中国においては、2022年に販売を開始したEV『e:N』シリーズに加え、2024年度に新たに発売を予定している次世代EV『燁(イエ)』シリーズもあわせて、2027年までに10機種のホンダブランドEVの投入を予定している。 さらに、2035年までに中国でのEV販売比率100%の達成を目指している。今回の新工場稼働は、この目標達成に向けた重要な一歩となる。
レスポンス 森脇稔