「早く仲直りして欲しい」子どもの前で夫婦ゲンカをする夫婦… ささくれだった二人の心を包んだのは息子の「隠し包丁」だった【著者に聞く】
家族でおでんを食べに行った店で、子どもの前で夫婦ゲンカをする夫婦。それから3日も口を聞いていない両親を見た息子は「早く仲直りして欲しい」と、ある行動に出た。今回は、Xで8500を超えるいいねを獲得した、まるいがんも(@kenihare)さんの「さかえ通り O.D.N」より「よくケンカする夫婦に隠し包丁を入れた子供の話」を紹介するとともに、シリーズの制作について話を聞いた。 【漫画】本編を読む ■「ちょっと変わったお店」で繰り広げられる様々な人間模様 「さかえ通り O.D.N」 のタイトルは、作者のまるいがんもさんが数年前に住んでいた高田馬場駅前の「さかえ通り商店街」から来ているそうだ。ODNは、「おでん」のこと。 「僕はお酒が飲めないので、居酒屋にしてしまうと知識がなく『お酒のことを詳しくは書けないな…』と思い、コーヒーとおでんのお店という変なお店の設定になりました。おでんにしたのは単純に僕が好きでよく作って食べているからで、ペンネームの由来にもなっています」と、「ちょっと変わったお店」の誕生秘話を明かしてくれた。 制作にあたり、こだわった点について伺うと「毎回おでんの具材に絡めてストーリーを作るのに苦労していた記憶があります。その具材の特徴などになぞらえるのが後半はなかなか苦しくなっていました。ただ、そこを切り離してしまうとおでん屋さんである意味が薄れてしまうので、そこは気をつけていました」と、この作品の舞台ならではの苦労があったようだ。 第一話から最終回までを通して感じたことについて、まるいがんもさんは「描いていくうちにキャラへの愛が深まっていく感じはありました。描き進めていくなかで、出てくる登場人物のスピンオフの話などがふわっと浮かんだり、マスターのこういう話もどこかで描こう、というのが浮かんできていました。またどこかのタイミングで、続きのようなものを描きたいなと思っています」と気持ちの変化があったと話してくれた。 またいつかどこかで、ちょっと変わったお店のマスターと、そこに集う人々の人間模様に出会えるかもしれない。 取材協力:まるいがんも(@kenihare)