【ボルティモア港事故】 船主、共同海損宣言か。MSCが顧客に説明
米東岸ボルティモア港で1万TEU級コンテナ船「DALI」が大型連絡橋に衝突した事故で、同船の船主が共同海損(GA)を宣言した模様。同船を用船するマースクとアライアンス「2M」を通じて基幹航路を共同運航するスイス船社MSCが12日、顧客向けに「マースクが、同船の船主がGAを宣言したとわれわれに通知した」と説明する文書を出した。 共同海損は、航海中に発生した損害をその航海に関わる荷主・船社などの関係者で負担し合う制度。多くの荷主が関与するコンテナ船では、煩雑な手続き、事故処理の長期化が予想される。共同海損清算人には、英リチャーズ・ホッグ・リンドレーが指名された。 「DALI」は3月26日、ボルティモア港を出港後、「フランシス・スコット・キー橋」に衝突。同橋はその後崩落し、現在、大型商船がボルティモア港に出入港できない状態が続いている。
日本海事新聞社