認知症リスク低減に役立つ「MINDダイエット」って何? アメリカの新研究で"驚きの効果"が判明
地中海地域の食習慣を取り入れた「地中海ダイエット」と、高血圧層をターゲットに加工食品を避けて野菜やフルーツ、脂肪分の少ない肉などを消費する「DASHダイエット」は、それぞれの効果が科学的に証明されているという話を聞いたことがあるかもしれない。しかし新たな研究から、エイジングを遅らせ、認知症リスクを低下させるには「MINDダイエット」を実践すべきであることがわかった。 【写真】アンジーやビヨンセはどうやってダイエットした?華麗なるセレブたちの「食事ダイエット」法 先日、米神経学会の学術誌『Annals of Neurology』に、MINDダイエットが生物学的エイジング(つまり細胞の老化)を遅らせることで、認知症リスクが低下するのかどうかを調べた研究が掲載された。 研究者は、マサチューセッツ州における心臓病の要因を特定することを目的にした長期にわたるフラミンガム心臓研究のデータから、60歳以上の認知症ではない成人1644人のデータを取り出した。そして、彼らの1991年~2008年までの食生活や血液検査、神経認知検査の結果を4~7年ごとに調べた結果を基に、生物学的エイジングの速度を判断した。 その結果、MINDダイエットが、エイジングの速度を遅らせることや認知症リスクを低下させることに関係があることを発見。また、エイジングの速度を遅らせることは、食生活と認知症、食生活と死亡率の関係に著しい影響を与えることもわかった。
MINDダイエットとは?
MINDとは「Mediterranean DASH Intervention for Neurodegenerative Delay Diet」(地中海ダイエットにDASHダイエットを介在させて神経変性を遅らせるダイエット)の略。 MINDダイエットは、食材を15のカテゴリーに分け、植物性食材の摂取を推奨し、動物および高飽和脂肪食品の摂取を制限する食事法だ。 【推奨している10の食品】 緑の葉物野菜(週6サービング以上) その他の野菜(1日1サービング以上) ベリー(週2サービング以上) ナッツ(週5サービング以上) オリーブオイル(調理用やサラダ用として利用) 全粒穀物(1日3サービング以上) 魚(週1食以上) 豆(週4食以上) 鶏肉(週2食以上) ワイン(1日125mL) 【避けたほうがよいとされる5つの食品】 赤身肉(週4食未満) バターやマーガリン(1日1テーブルスプーン未満) チーズ(週1サービング未満) パン菓子やお菓子(週5サービング未満) 揚げ物やファストフード(週1回未満)