世界一の“美食都市”東京に新たな星付きレストランが15軒誕生!「ミシュランガイド東京2025」発表
なぜタイヤメーカー「ミシュラン」が飲食店の掲載をおこなうの?
2024年10月17日、ミシュランガイドセレモニーにて「ミシュランガイド東京2025」掲載店の先行発表がおこなわれました。 【画像】サプライズゲストの木村拓哉さんと玉森裕太さんの勇姿を写真で見る(13枚)
ミシュランガイドは世界的なグルメガイドブックです。 今回行われたミシュランガイド東京2025では、34種類のカテゴリーから507軒の飲食店・レストランが紹介されています。新たに三つ星に輝いた「セザン/SÉZANNE」、二つ星になった「天ぷら 元吉/Tempura Motoyoshi」など、星付きレストラン15軒も加わっています。 新規掲載は64軒、一つ星12軒、二つ星26軒、三つ星132軒、ビブグルマン110軒、セレクテッドレストラン227軒、ミシュラングリーンスター12軒となりました。 発表会では、日本ミシュランタイヤが全面協力したTBS系ドラマ「グランメゾン東京」、および映画「グランメゾン・パリ」に出演した木村拓哉さん、および玉森裕太さんがサプライズゲストとして登場、2人がプレゼンターとして登壇し、会場は大いに盛り上がりました。 東京は世界一のミシュラングリーンスター数を誇っており、精進料理など自然に感謝する心と食材を無駄にしない教えが大事にされています。 また、ミシュランガイド・インターナショナルディレクターであるグヴェンタル・プレネック氏は東京について「世界をリードする美食都市を象徴する進化を続けている」と話しました。 なかでも、クリエイティブという新たなカテゴリーではデザートを中心とするコースの店が選ばれ、パティシエのユニークな専門性と創造性に感銘を受けたとのこと。
なぜタイヤメーカーが飲食店のガイドブックを発行するようになった?
※ ※ ※ ミシュランガイドは世界的なグルメガイドブックですが、発行元であるミシュランはフランスのタイヤメーカーとして知られています。 それでは、なぜタイヤメーカーが飲食店のガイドブックを発行するようになったのでしょうか。 ミシュランの歴史は130年前にまで遡ります。 もともと、ミシュラン社の創業者であるミシュラン兄弟は、前進となる祖父と従兄が興したゴムと農機具の製造会社にて仕事を学んでいました。 そして、1889年に家畜の運搬用に使われていた空気入りのタイヤの乗り心地に感動し、自動車用の空気入りタイヤを開発します。これが、ミシュランの創業になります。 しかし、当時は道路がほとんど整備されておらず、クルマで遠出をするような文化は根付いていませんでした。 そこで、ミシュランは空気入りタイヤのクルマで安心・安全に出かける人を少しでも増やすべく、1冊のガイドブックを作成します。 ガイドブックには、タイヤやクルマの修理方法、整備士や修理工場のある場所、市街地図、宿泊場所などが詳しく記載され、パリ万博の1900年に初版が出版されました。 当時はフランス国内に限られていましたが、ベルギー、英国、アイルランドなど次々にヨーロッパにおいて創刊しています。 1926年には「おいしい料理」を示す星が登場。 1933年に「遠回りしてでも訪れる価値がある」「わざわざ訪れる価値がある」というタイヤメーカーとして、星の定義をしました。ミシュランガイドにおける星はこの時代の基準が今もなお受け継がれています。 ミシュランはタイヤメーカーとして、「クルマで出かける」というユーザー視点にたち、飲食店や宿泊施設を紹介することでニーズを喚起させたというわけです。