能登―羽田、2往復復活 帰省、観光、復旧加速へ 午後の運航再開
能登半島地震の影響で1日1往復での運航が続いていた全日本空輸の能登―羽田便が25日、地震前の2往復に戻った。午後便が追加されたことで帰省や観光面での利便性向上、災害支援のボランティアの滞在時間が増え、地震発生から1年を前に復旧・復興の加速が期待される。 能登空港は元日の地震で滑走路にひび割れができたため閉鎖された。1月27日に週3日の運航で再開、4月15日以降は、毎日午前便のみでの運航が続いていた。復興が少しずつ進み観光での利用が出てきたことや、年末年始の帰省需要を見込み復便した。 25日午後2時56分、羽田から42人を乗せた飛行機が到着すると、石川県や能登空港ターミナルビルの関係者が「乗ってもろてありがとね」と書かれた横断幕を掲げて出迎えた。 静岡県三島市から能登町鵜川に帰省した会社員井上みずほさん(57)は「午後便があると帰って来やすくなる。観光客もたくさん来てくれればいい」と歓迎した。 午後3時57分に出発した羽田行きには50人が搭乗した。乗客には能登の物産などが入った記念品が手渡された。 全日空金沢支店の花井宏樹支店長は「被災者やその家族、ボランティアに利用してもらい、少しでも復旧復興に役立ちたい」と意気込んだ。