松田力也が2トライの起点 埼玉3季連続決勝進出 2人の先輩の引退に花添えるVへ国立に乗り込む
◆ラグビー ▽リーグワン・プレーオフ準決勝 埼玉20―17横浜(18日、秩父宮ラグビー場) 2季ぶりの優勝に挑む埼玉(旧パナソニック)が、初の決勝を目指す横浜(旧キヤノン)に20―17で競り勝ち、3季連続の決勝進出を決めた。日本代表SOの松田力也(30)がランで2トライの起点になるなど、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)の活躍で逆転勝ちに貢献。昨季優勝を逃した司令塔として決勝で悔しさを晴らし、フッカー堀江翔太(38)、SH内田啓介(32)の引退に花を添える。 雪辱を期す決勝へ。埼玉のSO松田が勝利をたぐり寄せた。13―17の後半19分。中央付近でボールを持つと、相手守備網の隙を突いて突破。インゴール手前までボールを運び、CTBデアレンデの逆転トライをお膳立てした。前半4分の先制トライも、自身の突破が起点。この日POMの活躍に「一番いい選択をし続けられた」と、納得の表情だった。 チームはリーグワンで3季連続の決勝進出。松田にとっては、3度目の正直に燃える舞台だ。優勝した一昨季は左膝のけがで欠場。昨年は、先制チャンスのPGを外すなど精彩を欠き東京ベイ(旧クボタ)に15―17で優勝を譲った。「去年は僕の3点で負けた。やっと借りを返すところまで来た」。昨年W杯では全4試合に先発し「T・レックス」キックで話題をさらった。一回り成長した姿で、再び国立に乗り込む。 今季は帝京大の先輩でフッカー堀江と、伏見工(現京都工学院高)の先輩、SH内田が引退する。2人の後輩としても思いは強い。「勝って次のステージに行ってほしいとチーム全体が戦うことで、絆も強くなる」と松田。司令塔として2年ぶりの栄冠もたらす。(大谷 翔太)
報知新聞社