35歳・永井謙佑、2ゴールで優勝貢献 MVP級の活躍に「おいしい酒飲みたいっす」【ルヴァン杯】
◇2日 ルヴァン杯決勝 名古屋3―3(PK5―4)新潟(国立競技場) 2021年以来、3大会ぶりの制覇を目指す名古屋が、初タイトル獲得を狙う新潟をPK戦で下し、2度目の優勝を飾った。3―3で延長戦を終え、PK戦では5―4で激闘を制した。 頼りになる35歳が大舞台で輝きを放った。「持つまで行く」と試合開始からフルスロットルで前線を駆けた名古屋のFW永井謙佑が2ゴール。MVP級の活躍で、3年ぶりのタイトル獲得の原動力となった。 いきなり大観衆をどよめかせた。前半31分、新潟が自陣ゴール前でボールをつなぐ中で相手GKがパスミス。快足で相手DFの背後からするっと詰めていた永井がそのまま直接右足で蹴り込んで先制し、「チームの狙いがはまった」とうなずいた。 再びネットを揺らしたのは前半42分。MF椎橋慧也が送ったゴール前への浮き球を起点に、MF稲垣祥、MF和泉竜司とつなぎ、最後は永井が右足で流し込んだ。 22年途中にFC東京から復帰し、自身にとって、名古屋での初タイトル。勲章を勝ち取りたい理由はそれだけではなかった。FC東京時代から師事する長谷川健太監督とは20年大会でともにルヴァン杯を勝ち取った仲。3度この大会を制した監督がいないと知って「頑張ろうかなと思いました」とひそかに奮闘を誓っていた。 練習では後輩たちに「楽しめよ」と声を掛け、いつも笑顔でチームに明るさをもたらすベテラン。大卒でプロ入りし、「まさかこの年齢までやっているとは思わなかった」とも明かす。大けがが少なく、無事これ名馬を地でいく快足FWは「おいしい酒飲みたいっす」と口にしてスタジアムを後にした。
中日スポーツ