侮りがたし80年代の純正ホイール! いま見ても感動必至の「秀逸デザイン純正アルミ」をデザインのプロが選出!!
今見ても秀逸な純正ホイールたち
最近は切削タイプのアルミホイールが流行となっており、メーカー純正でも非常にスタイリッシュなデザインが珍しくありません。これはもちろん製造技術の向上があってこそですが、しかし個性的なデザイン自体は1980年代ごろから存在しました。今回はそんななかから「このクルマといえばこのホイール!」な純正品5種類を選んでみました。 【画像】トヨタ・カローラレビン(AE86)のホイールなどの画像を見る
●峠道御用達な走りに隠れた純正の逸品
まず始めに取り上げるのは、1983年登場のハチロクこと4代目カローラレビン・スプリンタートレノ用のアルミホイールです。 わずか13インチのホイールは十字型とヒトデ型を融合させた形状で、中央部の「TOYOTA」ロゴが配された大きな「フタ」も特徴的です。また、十字部分や外周の「孔」とアルミ面とのバランスが適度で、プレーンなクーペスタイルの車体によく似合っています。 まあ、当時は真っ先に社外品に履き替えられた薄幸の存在ですが、あらためて純正としての魅力を感じてみては? と思います。
●高級車の代名詞を支えたエレガントホイール
ふたつめは、1988年に登場した日産の初代シーマ用ホイールです。 バブル景気によるハイソカーブームのなか、突如登場した3ナンバー専用ボディは社会現象にもなりましたが、ドイツ勢とは明らかに異なるエレガントなスタイルが出色。 これに合わせるホイールも、ダイナミックさと繊細さを併せもったデザインで、極めてシンプルながら存在感のあるモノでした。ちなみに、サイズは15インチといま思えば随分と小ぶりです。このあたりに時代の変化を感じますね。
●ホンダデザインの黄金期に相応しい個性派ホイール
3つめは、1983年登場の3代目シビック、通称ワンダーシビックに用意されたホイールです。ロングルーフの3ドアを筆頭に極めてスタイリッシュなボディは、1984年のグッドデザイン賞を受賞。 当然、これに合わせるホイールデザインにも力が入っていて、4つの楕円を彫り込んだ造形は実に斬新なもの。外周の深い溝も実にいいアクセントとなっています。 これだけスポーティで攻めていながら、変に過激に見えないのはやはり純正品故でしょう。