中国のCO2排出量、24年に小幅増の見込み 気候目標達成遠のく
[シンガポール 27日 ロイター] - ヘルシンキを拠点とするエネルギー・クリーンエア研究センター(CREA)は27日、中国の二酸化炭素(CO2)排出量は、再生可能エネルギーと電気自動車(EV)の急速な発展にもかかわらず、2024年に小幅増加するとし、25年の気候変動対策目標の達成がさらに遠のいていると指摘した。 中国は21─25年に国内総生産(GDP)あたりのCO2排出量を18%削減することを目指している。目標達成に向けて24─25年には排出量を6%削減する必要があるが、CREAの試算によると24年の排出量は0.4%増加する見通し。 CREAによると、新規の鉄鋼・石炭火力発電設備の抑制、セメント生産の急速な減少により排出量の伸びは鈍化しているものの、石炭化学産業からのCO2排出量が今年12.5%増加した。 調査では44%の専門家が中国の排出量はすでにピークに達したと回答した。ただ、9月に発表された一連の景気刺激策により、炭素集約型部門の成長が後押しされる可能性があり、30年まで排出量はさらに増える可能性があるとCREAは指摘する。