50歳になった「レイザーラモン」RGが語る芸人としての未来 「替え歌“あるある”は消え行く芸です」
■「RGが来る」と街がざわつく存在に じゃ、何をどうしたらいいのか。せっかく作った“あるある”を続けたいけれども、状況的には難しい。それなら、好きなように好きな曲を歌えるカラオケボックスで“あるある”イベントをすればいいんじゃないか。それならば、しっかりと作曲者や歌手の皆さんに著作権料も入るし、こちらも堂々とできる。 たまたま、吉本興業からカラオケ業界に転身した社員さんもいて、そんな人脈もあったので、カラオケの広めのパーティールームでイベントをやり、ツアーのように各地のボックスで開催していく。それなら、本当に“あるある”を求めてくださる人の前で、著作権の問題もなしにできる。そう思って今秋から始めたんです。 小さな規模かもしれないけど、本当にやりたいこと、やるべきことをやる。それが人生全体を見据えた時に50代でやることなのかなと思うようになったんです。30代、40代はクリエイティブなことをやって新しいものを生み出していく年代。50代でしっかりと精査をし、準備もして60代からそれを本当の意味で広げていく。そういうことなのかなと。 今でも「ローリングストーンズ」が80歳とかでワールドツアーをやっています。本当にうらやましいことですし「RGが来る」となったら街がざわつく。そんな存在になっていけたら、本当に最高だと思っています。 続ければ、どこかにたどり着く。それを信じてやっていきたいと思いますし、どこかで50年経過したら曲のいろいろな権利が切れるということも耳にしたので(笑)、なんとか、そんな未来にまでたどり着けるよう今やるべきことを力いっぱいやりたいと考えています。 (中西正男) ●レイザーラモンRG(れいざーらもん・あーるじー) 1974年6月8日生まれ。 熊本県出身。本名・出渕誠(いずぶち・まこと)。立命館大学在学中は立命館プロレス同好会に所属。同志社プロレス同盟にいた住谷正樹と出会い、97年にお笑いコンビ「レイザーラモン」を結成する。今宮子供えびすマンザイ新人コンクール福笑い大賞、ABCお笑い新人グランプリ審査員特別賞などを受賞。2001年、コンビそろって吉本新喜劇に入団する。05年にはHGを名乗るようになった住谷が大ブレークし、出渕もRGに改名。06年からはプロレス団体「ハッスル」に参戦し、天龍源一郎、川田利明らにもまれながら名勝負を生み出す。独自路線を突き進むモノマネ、音楽に乗せての“あるある”ネタなどでピン芸人としても活動している。50歳を記念した二つのバスツアー「復活!あるあるミステリーバスツアー」「摩訶不思議珍道中~江戸編~」を11月16日に開催(東京駅周辺から出発)。また、全国の「カラオケまねきねこ」とコラボレーショしての初の単独ツアー「RGあるあるワールドツアーin九州」を開催。長崎(11月12日)、佐賀(11月13日)、福岡(11月14日)、大分(11月22日)、熊本(11月23日)、鹿児島(11月24日)の日程を予定している。
中西正男