ウーバーイーツ配達員の戦い・広島死闘編【チャリンコ爆走配達日誌】
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第45回 【画像】広島でウーバーイーツの配達をしてきました! ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります! * * * 皆さんはゴールデンウイークの予定は決まりましたか? 今年は4月27日から29日の3連休と5月3日から6日の4連休に分かれているので、長期の予定は組みづらい感じですが、お出かけにはちょうどいい陽気なので国内旅行を楽しむ方も多いでしょう。私もこの連休か連休終わりぐらいに札幌か鹿児島へ出掛けて、現地でウーバーイーツの配達をしてみようと考えています。 なぜ、わざわざ旅先で配達をするのか。今回はそのキッカケとなった広島での配達について書こうと思います。 1月に名古屋で配達した際、丸2日自転車を漕いで2万6020円稼ぐことができました。この時は行きが新幹線で帰りは夜行バス、ビジネスホテルに1泊という行程だったので、交通費1万4000円、宿代6500円、レンタル自転車代3300円、食費6000円で出費が2万9800円。収支はマイナス3780円でした。 往復を格安の夜行バスに、ホテルも激安の宿に切り替え、レンタル自転車代が安い街で配達したら、うまいものを食べまくっても黒字になるのでは。そう考えて出掛けたのが広島。日程は現地で4泊5日(夜行バス2泊、現地2泊)。格安高速バス(片道12時間30分)利用で交通費は往復1万円。レンタル自転車は3日間で3300円。宿泊は2段ベッドの上段を利用する宿で2泊朝食付きで5400円。1万8700円+現地での食費を稼げばプラスになります。 1日1万円稼げば、毎晩牡蠣やお好み焼きを食べても十分プラスになる。そんな計算で東京駅の格安バスが発着する鍛冶橋駐車場から4列シートのバスに揺られて13時間。予定よりも30分遅れて朝10時に広島駅に到着。 まだホテルにはチェックインできないのでコインロッカーに荷物を預け、自転車を借りて配達員用のアプリをオンにすると、早速近くのローソンから配達依頼が。しかも支払い予定金額が720円。東京で自転車配達をしていると300円、良くて500円の配達といったところなので、配達先を確認せず受注。からあげクンなどを受け取って配達先を確認すると、広島駅の北側の方にある住宅が示されています。そして北の方角には、小高い山と山に沿って切り開かれた住宅地が。 レンタルしたのが電動アシストの自転車じゃなかったら初日で心をやってしまいそうな斜面を上り、配達を終えると今度は1000円を超える配達依頼。東京で自転車配達員にこの金額の依頼が出るのは大雨の日ぐらいしかないので、もちろん受注。急坂を下って広島駅近くの店へ行き、配達先を確認すると、先ほどの急な斜面のさらに先の場所でした。 このまま広島駅周辺で自転車配達を続けたら命を取られかねない。13時間の高速バス移動と急斜面の上り下りで身の危険を感じた私は、一度配達員用のアプリをオフにして町の中心部である紙屋町方面へ。中心部は平坦なところが多いので、短距離配達の依頼が多い自転車なら山登り案件が来ないはずです。 紙屋町に着いたのは13時過ぎ。お昼のピークタイムを過ぎていましたが、この日は日曜日ということもあり、続々配達の依頼が入ってきました。配達料も800円から1000円と東京の2倍ほど。都内より長距離の配達が多いものの、稼ぎも多かったのでやってくる依頼をすべて受けているうちに夜が更けて、気づいたら23時。夕食はおいしいものを食べようと計画していましたが、それどころではないほど疲れてしまい、コンビニでおにぎりを買って宿へ向かうと泥のように眠ってしまいました。