訪日中国人のビザ緩和へ 観光収入増への期待も…外国人観光客による“マナー違反”や混雑 解決策は?
日テレNEWS NNN
25日、日本政府は中国人に対する短期滞在ビザの要件を「緩和する」と発表しました。日本の観光収入も増えると見込まれますが、外国人観光客の増加による弊害も心配されています。 ◇ 25日、観光地の東京・浅草は、大勢の外国人観光客で混み合っていました。
中国人観光客 「1月3日まで旅行します。予算はないです。気のままに使いたいです。買いたいものは買います」 中国人観光客 「銀座でたくさん買い物をしました。予算は決めてません。好きなものがあれば買っちゃいます」 こうした中、外務省が発表したのが、中国人に対する短期滞在ビザの発給要件の緩和。さらに3年間有効の観光ビザについて、取得後3か月以内に日本入国を求めるルールを撤廃します。また、団体観光ビザは、滞在可能日数を15日以内から30日以内に延長。ビザ緩和に対しては… 中国人観光客 「ビザ緩和はいいことだと思います」 「(緩和した後)たくさんの中国人が来ると思います」
中国から訪れる人の数は、今年すでに去年の2倍以上となっていますが、コロナ禍前で最多だった2019年にはまだ遠く届いていません。 ただ、中国人を含む今年日本を訪れた外国人全体では、11月までで3300万人を超え、最も多かった2019年を上回り、過去最多を更新しました。 日本政府は、中国人へのビザ要件を緩和することで、観光収入のさらなる増加も期待していますが、今、観光客の急増によって日本各地で問題となっているのが、観光地に客が殺到して地元住民などの生活に支障が出る、オーバーツーリズムです。
山梨・富士河口湖町でも「コンビニと富士山」という一見、ミスマッチな組み合わせを撮影するために、大勢の外国人観光客が。道路を横断するなど、マナー違反が問題となっています。 今年5月には路上に集まる人を減らすため、目隠し用の「黒幕」が設置され、いったんは沈静化。 しかし、幕が撤去されると、再び危険な横断が相次ぎました。このことから、先週、町はコンビニ側の歩道に新たな柵を設置しましたが、根本的な解決には至っていません。 ◇ さらに、隣の富士吉田市の公園にも大勢の外国人が。そのお目当ては、五重塔と雪化粧した富士山です。日本ならではの風景を楽しもうと展望デッキは観光客であふれ、紅葉シーズンは身動きできないほどに。 スペインからの観光客 「素晴らしい景色でした。富士山も美しかったです。今日は天気も良くて、キレイに見えました。100枚ぐらい写真を撮りました」 しかし、問題も…。公園周辺は狭い道が多く、時間を問わず、慢性的な渋滞が発生。レンタカー同士の交通事故が起きることも。