地元の大森さん夫婦で入賞 「バランス」テーマの木おもちゃ展 全国からの応募作品展示/兵庫・丹波市
木工クラフトの全国公募展「第36回丹波の森ウッドクラフト展(木のおもちゃ大賞展)」(同実行委員会主催)の一般の部で、地元の丹波市からは大森恵さん(55)=同市氷上町=が優秀賞(丹波市議会議長賞)、夫の栄司さん(55)が佳作(同実行委員長賞)に入賞した。一昨年に続き、夫婦そろっての受賞となった。グランプリ(文部科学大臣賞)を受賞した安森優さん(山口県長門市)の作品「探検ゆらゆら海賊船」など、全応募作品80点が丹波年輪の里(丹波市柏原町田路)で展示されている。22日まで。
出展テーマは「バランス」。遠くは北海道や沖縄からも応募があり、18―88歳までの73人から作品が寄せられた。 恵さんの作品は「宇宙の飛行士 おっとっと」。宇宙飛行士を模したおもちゃに滑車を組み込んでおり、そこにひもを引っかけて両端を交互に引っ張り合うと、手足が動いたりする。宇宙飛行士が、惑星を歩いているようなイメージという。 「バランス」というテーマから思い浮かぶ言葉を積み重ね、形になったのが今回の作品。「仕上がりもかわいくできた」と話していた。
栄司さんの作品は「さんぽ」。直径12センチほどの木の車輪の中に磁石を組み込んでおり、同じく磁石を貼り付けた小さな人形やサーフボードを乗せ、車輪を転がして遊ぶ。互いを引き寄せ合う磁石の原理により、人形は落ちることなく、散歩をしているように動く。 過去にジュニア部門でグランプリを獲得している娘の春菜さん(氷上中2年)からの提案で、転がして遊ぶ作品を制作。8月初旬から制作に取りかかり、「間に合わないかと思った」と苦笑い。「遊び方も工夫してもらえたら」と話す。 夫妻での同時入賞に、「作品作りに思いを伝え合うことはあるけれど、深いところまでは言わないようにしている」とはにかんでいた。 午前9時―午後5時(最終日は3時まで)。その他の受賞者は次の皆さん。 ▽準グランプリ(県知事賞)=「走れ輪太郎」佐藤敏男(埼玉県鴻巣市)▽優秀賞(丹波市長賞)=「MUCO」安森弘昌(兵庫県神戸市)▽同(丹波市教育長賞)=「なつかしのボンネットバス」橋本澄夫(広島県東広島市)▽新人賞(兵庫丹波の森協会理事長賞)=「にょきにょきしめじ」中村祐人(横浜国立大学)▽特別賞(三木工業協同組合理事長賞)=「RiPPO」石橋陽稀(ものつくり大学)▽佳作(丹波の森ウッドクラフト展実行委員長賞)=「ツムツム君」久保進(神奈川県伊勢原市)、「グリーン・グラス・ダーツ」松澤政彦(大阪府富田林市)▽学生賞(丹波市製材協会賞)=「からくり宝箱」荒井一冴(金沢科学技術大学校)