始祖鳥の時代に近い地層から翼竜発見、「奇異福建竜」と命名 中国
【CNS】中国の福建省地質調査研究院と中国科学院古脊椎動物古人類学研究所はこのほど、福建省(Fujian)南平市(Nanping)で発掘された恐竜の化石を「奇異福建竜」と命名した。この化石は地理的には最南端で発見されたジュラ紀後期の翼竜で、鳥類の「ミッシングリンク」を埋めるものと期待されている。 発掘された地域では1970年代にすでに、化石に関するいくつかの手がかりを発見されていた。その後、専門家が魚やカメなどの標本を収集し、中国科学院古脊椎動物古人類学研究所の研究者らが鑑定していた。 古脊椎動物古人類学研究所と福建省地質調査研究院は2021年春、福建省北部から福建省西部まで1か月かけて共同で恐竜調査を実施していた。 「奇異福建竜」が発掘された地層の保存状態は良好であり、奇異福建竜は後脚が特に長く、走るのが得意だったことを示している。 また、地層から判断すると、湿地の環境に住んでいた可能性があり、そのことも長い後脚を持っていた理由と推定されている。 さらに、発掘された地層は約1億5000万年前のもので、始祖鳥(アンキオルニス)の時代に近く、鳥類の起源を探る上で非常に重要な空白を埋める可能性がある。(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。