消去法では太刀打ちできない!大学入学共通テストの「迷わせる問題」に挑む秘訣
時間をかけて「なぜ2の選択肢が間違いになるのか」という根拠を探すことももちろん大事なことですが、1分1秒を争う入試において、その根拠を探す時間はタイムロスになってしまう可能性もあります。 もちろん余裕があるならその問題に時間をかけてもいいですが、余裕がないなら、一度その問題を解いてから後で戻ってきてもいいはずです。このように「間違いを探す」のではなく「これが正しいだろう」「これが正解になるだろう」というものを選ぶような解き方のほうが点数は安定するのだそうです。
これにはかなり勇気がいると思います。「さっき選んだ問題って、本当に正しかったのかな」「2番が正解な可能性もあるよな」と、後ろ髪を引かれてしまうこともあるでしょう。 そういう意味では、僕は「判断力」というものは、言い換えると「勇気」なんだろうと思っています。自分の判断を信じる「勇気」がないと、どんどんタイムロスしてしまって、大失敗してしまうわけです。 ■時間がかかってしまうのは「勇気」が足りないから
勇気がなくて失敗する受験生は毎年よくいます。模試では国語180点だったのに本番で140点になってしまったとか、過去問演習で80点取れていた科目が50点になってしまったとかいう話はよく聞きます。 なぜそんなことが発生するかというと、「自分の人生の一部がかかっている入試」という本番の極限のプレッシャーの中で、「選択肢を選び切れなくなる」からだと考えられます。 いつもはあまり考えずに「これはアだろうな」と考えているような問題でも、「これって本当にアでいいのかな? これで間違えたらどうしよう」と考えてしまって、普段の2倍、3倍の時間がかかってしまうわけです。これは完全に判断力不足であり、言い換えれば「勇気が足りなくて不合格になっている」のではないかと考えられます。
受験本番が近づいてきて、いよいよ緊張が増してきたという人も多いのではないでしょうか。このタイミングでこそあえてみなさんに伝えたいのは「勇気を持ってください」ということです。自分の今までの努力を信じて、自分の決断・判断を信じ切れるだけの勇気を持つようにしましょう。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当