昭和レトロの映像美にうっとり…初回から鈴鹿央士の魅力が爆発しているワケ。『嘘解きレトリック』第1話考察
鈴鹿央士&松本穂香がW主演を務めるドラマ『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)が10月7日(月)より放送開始した。本作は、借金まみれの貧乏探偵とウソを聞き分ける能力者の異色コンビによる、レトロモダン路地裏探偵活劇。今回は、第1話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】鈴鹿央士&松本穂香に胸キュン…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ 『嘘解きレトリック』劇中カット一覧
異色のコンビの相性は?
“嘘”には、いろいろな種類がある。パッと思い浮かぶのは、人を欺くための嘘や、見栄を張るための嘘。しかし、なかには誰かを守るための優しい嘘も存在するため、「嘘=悪」とは簡単に定義することはできない。そもそも、1回も嘘をつかずに1日を終えられることなんてあるのだろうか。 10月7日(月)スタートの月9ドラマ『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)のヒロイン・鹿乃子(松本穂香)は、嘘を聞き分けられるという奇妙な能力を持っている。そのため、鹿乃子が街を歩くと、キーンという“嘘の音”がいく度となく鳴り響く。「今夜はすき焼きなの」という何気ない嘘から、「この商品、ほかの店だったら倍の値段するよ」なんて嘘まで。この世界は、どれだけ嘘に塗れているのだろうか。 鹿乃子は、この能力のせいで、故郷の村人から気味悪がられ、追われるように村を出ることになった。母のフミ(若村麻由美)は、「辛いことがあったら、いつでも帰ってきていいんだからね」と言ってくれたけれど、鹿乃子の頭のなかには“嘘の音”が鳴り響く。 たしかに、「嘘を聞き分けられるんです」と言われたら、話づらくなってしまうのも分からなくはないが、その能力とともに生きていかなければならない鹿乃子の気持ちを考えると、あまりにもしんどい。ひょんなことから、鹿乃子とコンビを組むことになった貧乏探偵・左右馬(鈴鹿央士)は、彼女の孤独を救う存在になってくれるのだろうか。
“キュン”とするポイントが盛りだくさんの左右馬
『祝探偵事務所』を営んでいる左右馬は、家賃も払えず、日々の食事は行きつけの食事処でタダ飯を食べさせてもらっているくらいの貧乏暮らし。わりと(というか、かなり?)ちゃらんぽらんな性格で、推理とハッタリの能力に長けている。大ヒットドラマ『silent』(フジテレビ系)で演じていた心優しい青年・湊斗とは対極に位置するキャラクターだ。 鈴鹿は、『silent』(2022、フジテレビ系)以降さまざまな役柄に挑戦している。たとえば、『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(2023、TBS系)では、ちょっぴりチャラい雰囲気を纏っているけれど、意外と一途なダンス少年・祐馬を。 『ゆりあ先生の赤い糸』(2023、テレビ朝日系)では、主人公の夫と交際する謎のイケメン・稟久を。そして、『闇バイト家族』(2024、テレ東系)では、金に困って闇バイトをすることになった颯斗を演じていた。『silent』で演じていた湊斗のように、ピュアなキャラクターがマッチするのかと思いきや、“悪”に振り切った役柄もこなせるところが、鈴鹿の持ち味と言えるだろう。 そんな鈴鹿が『嘘解きレトリック』で演じている左右馬は、“キュン”とするポイントが盛りだくさん。行方不明になったタロ(渋谷そらじ)を探しているとき、嘘を聞き分ける能力がある鹿乃子はすぐに犯人を突き止め、居場所を特定する。しかし、「嘘を聞き分ける能力があるから分かるんです」と言われたって、すぐに信じられる人はいないだろう。 それなのに、左右馬は鹿乃子の話をすぐに信じて、燃え盛る小屋のなかに飛び込んでいった。そして、命懸けでタロを救い出したのだ。こんな姿を見たら、好きにならざるを得ない。 ちなみに、タロは犯人が死体を埋めようとしている現場を目撃したため、口封じのために殺害されそうになってしまったようだが、本当に危機一髪すぎる。鹿乃子の嘘を聞き分けられる能力と、左右馬の行動力がなければ、タロを救い出すことはできなかったのだから。