昭和レトロの映像美にうっとり…初回から鈴鹿央士の魅力が爆発しているワケ。『嘘解きレトリック』第1話考察
鹿乃子と左右馬の恋路にも注目
本作は、『ガリレオ』(フジテレビ系)シリーズのプロデュースを担当した鈴木吉弘と、演出の西谷弘がタッグを組んでいることでも、話題を集めている。鈴木プロデューサーが「昭和初期を舞台とする本格ミステリードラマであり、極上のラブストーリー」と語っているように、左右馬と鹿乃子のラブ展開も期待できそうだ。 これまで、嘘を聞き分けられる能力があるせいで、嫌がられてきた鹿乃子だが、左右馬は「嘘が聞こえるなんて、探偵として素晴らしく便利じゃないか!」と言ってくれる。ずっと、苦しめられてきた能力が、たくさんの人の力になれる素晴らしいものだと気づいたとき、鹿乃子の人生は大きく変わっていくはずだ。 個人的には、鹿乃子が嫌がられるのではないか…と不安になったとき、「嫌じゃないよ」と即答してあげた左右馬にキュンときてしまった。そのあとの、「分かるでしょ? 嘘じゃないって」と言ったときの優しすぎる表情も、鈴鹿央士の魅力が炸裂していたように思う。 鹿乃子にはすでに恋心が芽生えていそうだが、左右馬はどうなのだろう。九十九夜町で巻き起こる難事件の真相とともに、2人の恋路にも注目していきたい。
随所にこだわりが発揮された昭和初期の世界観
『嘘解きレトリック』は、映像美にも注目してもらいたい作品だ。舞台が昭和初期であるため、レトロな街並みを楽しむことができる。路面電車やクラシックカーなど、“あの頃”を思い出すようなアイテムも盛りだくさんで、登場人物たちのモダンな服装もお洒落でかっこいい。 鈴鹿も、「和と洋の文化が混ざり合う昭和初期特有の服装を再現するため、採寸してスーツを一から作っていただいていたり、細かいところにもこだわりが詰まっています」と語っていた。 物語の内容はもちろんだが、それ以外の部分でも楽しめるのが、本作の魅力と言えるだろう。SNS上では、「朝ドラかと思った」などという声も上がっていたが、現代劇ではない“月9”というのもたしかに新鮮で面白い。 映像を見るだけでうっとりしてしまうような魅力たっぷりの『嘘解きレトリック』。今後の展開も楽しみだ。 【著者プロフィール:菜本かな】 メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
菜本かな