トランプ氏圧勝 日本企業にもダメージ大!? 経済、防衛、エネルギーどうなる
トランプ氏が2度目の大統領に就任すると日本にはどのような影響があるのか。 ≪全ての輸入品に10~20%関税課す≫ 【経済】トランプ氏は米国の貿易赤字を問題視しており全ての輸入品に10~20%の関税を課すと表明。米大統領選に詳しい海野泰央明大政治経済学部教授は「自動車や工業部品など日本の主力産業品から緑茶までが影響を受ける」と指摘。「トランプ氏は白人労働者を守るために“米国内に工場を造れ”という考えを持っており、日本企業は経営が難しくなる」とした。 ≪ロシア、中国などと2国間の交渉を重視≫ 【安全保障】ビジネスマンのトランプ氏は1対1の交渉を得意とする。軍事面ではロシア、中国、北朝鮮などとの2国間交渉を重視する傾向にある。海野氏によると、トランプ氏がバイデン政権の功績でもある多国間枠組みを軽視すれば「中国へのにらみが弱くなり、厄介なことになる」という。在日米軍駐留経費の増額も無視できない。トランプ氏は前政権時に増額を要求しており日本が関税の引き上げを渋れば交渉の材料として増額を要求する可能性がある。 ≪化石燃料を生産拡大 日本にはプラス面も≫ 【エネルギー】トランプ氏は化石燃料の生産拡大を訴えている。海野氏は石油や天然ガスのさらなる採掘を指摘。依存度が高い日本は「価格が下がる可能性がある」とした。 ≪円安一時1ドル154円台≫ 6日の東京外国為替市場の円相場はトランプ氏が優勢との観測が広がり、円を売ってドルを買う動きが加速した。対ドルで下落し一時1ドル=154円台に。7月下旬以来、約3カ月ぶりの円安ドル高水準となった。減税を公約に掲げるトランプ氏が勝利すれば、インフレ圧力が高まり米長期金利が上昇するとの見方が強い。日米の金利差を意識した円売りドル買いにつながった。米大統領選は当初接戦が伝えられたため、当面の利益を確定するための円買いドル売りが先行し、一時1ドル=151円台前半を付けた。その後、トランプ氏優勢が伝わると一転して円安が急速に進んだ。