岡田将生、『虎に翼』で新たなチャレンジ「“クセがない”航一と真っ向から戦っている」
◆満島ひかりとの14年ぶり共演に緊張!「満島さんにどれだけ違った姿を見せられるか」
脂の乗った30代にさらに飛躍し、今もっとも目が離せない役者の一人となった岡田将生。NHK連続テレビ小説『虎に翼』の裁判官役も話題を呼ぶなど、観る者に「この人のことをもっと知りたい」と思わせるようなキャラクターを次々と生み出している。監督・塚原あゆ子×脚本・野木亜紀子×プロデューサー・新井順子の強力タッグで贈る映画『ラストマイル』では、豪華布陣の中でまた新たな表情を見せている岡田。20代前半は「この仕事を続けていけるのか」と働き方に悩んでいたと告白した彼が、壁を打破できたきっかけや、「クセのある役が似合う」と言われることへの本音。40代への展望など、心豊かに俳優業に挑んでいる現在地についてやわらかな笑顔で語った。 【写真】『ラストマイル』『虎に翼』『ふてほど』―― 俳優として充実期を迎える岡田将生、美しい撮り下ろしショット 本作は、ドラマ『アンナチュラル』&『MIU404』(どちらもTBS系)と同じ世界線上で物語が展開する(シェアード・ユニバース)、完全オリジナルのノンストップサスペンス。流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、世界的なショッピングサイトの最大手から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。やがてそれが、日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく。 爆発的な人気を集めたドラマと世界観を共有する作品で、映画化が発表されるやファンから歓喜の声が上がった話題作だ。岡田は「塚原監督、野木さん、新井さんによるチームとは、きっと誰もが一度は組んでみたいと思っているはず。今回お声がけいただいて、本当にうれしかったです」としみじみ。『アンナチュラル』や『MIU404』の登場人物が出てくるたびに、岡田自身も「え!? 出てくるの!? 嘘!」と驚きながら脚本を読んだという。「最初にいただいた脚本は決定稿ではなかったので、『そういうシーンはカットされるのかな』という気持ちで読んでいたら、決定稿にもそのまま『アンナチュラル』や『MIU404』の皆さんのお名前があって。本当に驚きました」と笑いながら、「2つのドラマと同じ世界線ではあるけれど、『ラストマイル』には新たな気持ちで臨もう。塚原監督や満島さんと話し合いながら作り上げていこうと思っていました」と意気込みを振り返る。 爆破事件の舞台となるショッピングサイトの関東センター長の舟渡エレナを演じるのは満島ひかり。エレナに振り回されながらも、共に事件解決に奔走する同センターのチームマネージャー・梨本孔役を岡田が演じている。満島とは映画『悪人』(2010)以来14年ぶりの共演となった。「満島さんの作品はどれもステキで、満島さんが出ることによって作品の色も変わる。そういった作品をたくさん観てきたので、またご一緒できたことは本当に光栄です」と喜びを噛み締めた岡田は、「『悪人』の頃、まだ僕は20歳でした。今年は35歳になるので、どれだけ違った姿を満島さんに見せられるかというのは、僕にとってひとつの挑戦だなと思っていました。だからこそ、いい緊張感の中で一緒にお仕事をさせていただきました」と感無量の面持ち。 お互いの内面を知るごとに、エレナと孔の距離感が少しずつ変化していく過程も見どころだ。「エレナという役は、満島さんにしかできない役」と力を込めた岡田は、「2人で会話を重ねるシーンが多かったのですが、満島さんとだからこそ、エレナと孔の関係性を積み上げていけたんじゃないかなと思っています。エレナと孔の距離が少し縮まるシーンでは、満島さんの提案によって変化していった部分もあって。そのおかげで僕自身、孔に深みを持たせることができたように感じています」と並々ならぬ信頼を寄せる。