米商務省、中国電信の監視強化 データ悪用懸念=関係筋
David Shepardson Alexandra Alper [ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省は、中国電信(チャイナテレコム)の米国法人がクラウド事業やインターネット事業を通じて米国のデータにアクセスし、中国政府に悪用される可能性があるとの懸念から、同社に対する監視を強化している。関係筋がロイターに明らかにした。 米紙ニューヨーク・タイムズは、同省が先週、中国電信の米国内のネットワークとクラウドサービスにおける存在が国家安全保障上のリスクをもたらすという予備的判断を下し、同社に30日以内に回答するよう要請したと報じた。関係筋はこの報道内容を認めた。 2021年、米連邦通信委員会(FCC)は安全保障上の懸念を理由に、チャイナテレコム米国法人の米事業認可を取り消した。 同社の米国法人はコメント要請に応じていない。 米政府内では、中国が米国の通信会社に侵入し、通話に関するデータにアクセスしようとしているとの疑惑に対し警戒感が高まっている。 ロイターは6月、バイデン米政権が中国移動(チャイナ・モバイル)、中国電信(チャイナ・テレコム)、中国聯通(チャイナ・ユニコム)の中国国有通信3社の米国でのクラウドおよびインターネット事業を調査していると報じた。