茶箱を飾り箱へ 華麗にリメイク 熊本市の藤崎さん、20日から展覧会
熊本市中央区の藤崎節子さん(86)は、ものづくりが趣味の仲間と、茶販売店などで使われなくなった「茶箱」を再活用した作品づくりに取り組んでいる。外装やふたの裏におしゃれな布や装飾をしつらえ、収納家具や椅子として使える飾り箱。20~25日に同市中央区のアートスペース大宝堂で初の展覧会を開く。 茶箱は、茶葉の保存・運搬用の木箱。防虫・防湿のためのトタンやブリキが内側に張られており、機能性から衣装入れや道具箱として使われることもある。 藤崎さんは、古布を使ったキルト作品が生活雑誌「家庭画報」の公募展で大賞を受賞したこともあるクラフト作家。5年ほど前、自宅にあった茶箱に古着のドレスの生地を飾り付けたことをきっかけに、茶箱のリメイクを始めた。制作の輪は、ものづくり仲間に広がり、「みんな個性的で美しい作品を作っている。魅力を伝えたい」と藤崎さん。 展覧会には、8人が約50点を展示する。1人掛けサイズのほか、幅90センチの大型のものもあり、装飾にはお気に入りだったスカートの柄を活かしたり、着物の帯を豪華にあしらったりしている。藤崎さんは「古き良きものに新しい命を吹き込んだ作品たち。多くの人に見てほしい」とPRする。(石本智)