他チームの選手と行う自主トレは私には信じられないし、ありえない【張本勲の喝!!】
シーズンオフの過ごし方
プロで頼れるのは自分の力のみ。ひたすら努力を続けてほしい。写真は1962年1月の筆者
新しい年が始まった。選手たちはシーズンオフの真っただ中だとは思うが、正月が明けると「また今年も始まるぞ」という新たな気持ちになり、2月の春季キャンプに向けて体を動かすようになる。20年はコロナ禍の影響で開幕が遅れ、例年よりシーズン終了が遅かったから、選手にとってはあっという間のシーズンオフだったかもしれない。 私は現役時代、長いシーズンが終わるとへとへとになり、あまり食欲がわいてこなかった。それだけシーズン中は気力、体力を使っていたということだ。食欲がないから体重が落ち、だいたいシーズン終了後の1カ月後あたりから食欲が戻り始めて正月を迎え、少し太めになって1月の自主トレに臨んでいたという覚えがある。 今の選手たちはたいしたものだ。シーズンオフに入るやすぐに仲間と連れ立ってゴルフへと出掛ける。それでシーズン中の疲れが取れるのかと実に不思議だが、遊びたくて仕方がないのだろう。まずは疲れを取ることを優先してもらいたいものだ。リラックスする時間はもちろん必要だが、引退したらいくらでも遊べる。選手生命は短いということをよく自覚しておくべきだ。 だから私はシーズンオフと言っても、毎日バットスイングだけは欠かさなかった。クリスマスも正月も関係ない。どんなに疲れていても毎日300スイングをノルマとし、朝100、昼100、夜100と振った。スケジュールによっては昼100はできない場合もあったから、そのときは朝か夜に加算していた。シーズンオフに限らず、それを引退前日まで続けていたのだ。 どうしてそこまでやれたのかと言えば・・・
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週刊ベースボール