今でいうなら、キラキラした「インスタグラマー」のききょう、本音ぶちまけ「X民」のまひろ⁉ 【NHK大河『光る君へ』#38】
平安の女たち、平安の男たちを描いた、大河ドラマ『光る君へ』の第38話が10月6日に放送されました。40代50代働く女性の目線で毎話、作品の内容や時代背景を深掘り解説していきます。 【画像】NHK大河『光る君へ』#38 ききょうは光る君の物語を賞賛しつつも...まひろとは作家として分かり合えない!? ききょう(ファーストサマーウイカ)はまひろが書いた物語について「帝は そなたの「枕草子」を破れるほどお読みになっておったのに 今は その者の物語をいたくお好みだそうだ」と、伊周(三浦翔平)から心が不穏になる言葉を告げられたことがありました。ききょうは伊周にまひろ(吉高由里子)が書いた物語を自分も読みたいと申し出て、この物語を手に取ることに。 「光る君の物語読みました。引き込まれました! あんなことを お一人で じっとりとお考えになっていたのかと思うと たまげましたわ。 まひろ様は まことに根がお暗い」 ききょうは多くの貴族たちと同様に光る君の物語に引き込まれ、この物語に投影されている“暗さ”にも気付いています。 ききょう自身も宮中ではつらいことが多々あり、気を落とし、考えを巡らせていたことも少なくないはず...。今だって、定子の件でふさぎ込むこともあるように思います。それでも、まひろにはじっとりと考えていたとはたまげたと伝えています。 まひろは「ハハハ…。根が暗いのは わきまえております」と答え、彼女は根の暗さも個性の1つとして受け止めているようです。「瑕こそ 人をその人たらしめるものにございますれば」と思いを口にしていたこともありますが、まひろにとって心の暗い部分は誰しも持ち合わせているものであり恥じるものではないのです。 ふたりのやりとりが作品論で終わるのかと思いきや、まひろの「ききょう様のように 才気あふれる楽しい方が藤壺にいらしたら もっと華やかになりますのに」という何気ない一言が波風を立てました。ききょうは定子(高畑充希)の身内を支えるために生きていること、まひろに腹を立てていて、源氏の物語を恨んでいることをまひろに伝えます。