「僕がビンタします」J1アビスパ福岡の連敗を止めた練習の雰囲気 慎重に復帰見据える宮大樹が貢献
アビスパ福岡のルヴァン・カップ連覇が潰えた翌日の23日、雁の巣球技場(福岡市)の練習で雰囲気を明るくしたのが選手会長の宮大樹(28)の活気ある声でだった。同カップでは22日に柏に1―2で敗れて3回戦敗退。昨年の決勝でゴールを決めた大会で、宮は今年出場なしに終わった。 ■超絶フリーキック!前寛之がゴラッソ【動画】 「優勝した大会で思い入れはありましたけど、切り替えて」。現在は脚の故障からの復帰を目指す立場。忸怩たる気持ちもあったと思う。だが、チームの雰囲気について問われると、宮は「結果は水もの。負ける時もあるし、切り替えるしかない。そんな(雰囲気が悪くなる)ことがあったら、僕がビンタします」と笑顔で冗談を飛ばした。 そんな「切り替え」がうまくいき、25日のアウェー新潟戦は2―1で勝ち、公式戦の連敗を3で止めた。センターバックの宮はその新潟戦もベンチ外。現在は試合復帰を慎重に見定めている段階だ。「ここでもう一度、けがする方が痛い。しっかり治して、コンディションを上げて」と23日の練習後に話していた。 今季は春のキャンプで故障し、開幕から出遅れた。一時は復帰して4月3日のホーム鹿島戦ではシャハブ・ザヘディの決勝ゴールをアシストしたが出場3試合で再び離脱している。新潟戦は同じセンターバックの奈良竜樹主将もコンディション不良で欠場。「メラメラしてます」。焦らず慎重に。宮が燃えている。(向吉三郎)
西日本新聞社