40年以内に発生確率90%の南海トラフ巨大地震 体験者と第一人者から“未来の被災地”へのメッセージ
かつての住宅街を観光農園に 災害の教訓に触れる復興ツーリズムを展開
白石アナ: 「おいしそうに実ったリンゴこちらの施設では、フルーツの摘み取り体験ができる楽しい施設なんですが、実は震災からの復興に重要な役割を担っているんです」 2021年に開園したこちらの観光農園。150以上の品種の果物を栽培していて、1年を通して旬のフルーツの摘み取り体験ができます。 さらに、施設の中には牛タンや地元で採れた野菜で作る本格スパイスカレーに…施設で育てたイチゴをたっぷり使ったフルーツパフェが味わえるレストラン。地元の農産物や加工品が買える直売所など子どもから大人まで楽しめる施設となっています。
JRフルーツパーク仙台あらはま 渡部善久さん: 「ここを昔までいかなくても賑わいを取り戻す、その目標ひとつのためにやっている。そこの拠点として、ここを作っていかなければならない。一番の集客施設という使命がある」 「ここに(当時)住んでいた人の生活道路です。この1区画。ここに全部住宅が建っていたこれ1区画なんです。我々(当時のものを)何か残したいと、街並みを残しました。街並みの中に果樹園がある」 観光目的で被災地を訪れた人にも災害の教訓に触れてもらえる復興ツーリズムを今後、展開していこうとしています。 今村教授: 「我々目指しているのは八十八か所巡りでして、それぞれの場所でいろんな施設を訪れてそこで学びというのがある。また人との出会いとか食との出会いとか、我々もこの場所で作れたら」
「未来の被災地 愛媛」に生きる私たちへ。77年前に起きた昭和南海地震の被災者から。 そして、あの日救えなかった命を教訓に、命を守る活動に汗を流す研究者からのメッセージです。 杉野さん: 「あの経験したらもう二度とはね…そういう目にはあいたくないなというのが私の精いっぱいじゃ。家族が急に亡くなったりしたら、本当いてもたってもいられない。どこに悲しみをぶつけていいかわからんしね。地域のものが、時々は災害についての話しあいをしたらいいと思うんです。災害は忘れたころに起こるから」 今村教授: 「これから備えは十分にできます。地震津波の被害を知ってもらえれば、いろんな対策のヒントがある。この地に来て学んでいただくこととか、我々も皆さんと交流しながら次の災害への備え、これは必ず必要ですので一緒に考えていきたい」