村上頌樹に続くのは? プロ野球「入団2年目以降」の新人王&ブレイク候補の選手たち(セ・リーグ編)
話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、今季のプロ野球で期待の若手選手のなかから、セ・リーグの「入団2年目以降で新人王資格を持つ選手」にまつわるエピソードを紹介する。 【写真】19歳を迎えケーキで祝福された巨人・浅野翔吾 ~2年目だが今季も新人王チャレンジ可!
いよいよオープン戦も始まったプロ野球。この時期の楽しみは、1軍定着を狙う若手選手の必死のアピールが見られること。そのなかに、今季のブレイク候補や新人王選手がいる可能性は十分にある。 ルーキーの活躍も楽しみだが、より注目すべきは2年目以降の若武者たち。昨季(2023年)もセ・リーグは大卒3年目の村上頌樹(阪神)が新人王に輝き、優勝の原動力となった。そんな「ルーキー以外の新人王候補」をピックアップしてみたい。 なお、新人王の資格は……(1)海外のプロ野球リーグに参加した経験がないこと。(2)初めて支配下選手登録されてから5年以内。(3)【打者】前年までの1軍公式戦での打席が60打席以内。(4)【投手】前年までの1軍公式戦での投球回が30イニング以内。これらを満たすなかから注目選手を球団別に取り上げていく。
◆阪神タイガース
阪神で「今季ブレイク候補」と声があがるのは高卒2年目左腕、門別啓人(2022年ドラフト2位)だ。 きっかけは、岡田監督が昨秋キャンプで門別をキャンプMVPに選んだこと。実は2022年の秋季キャンプで、岡田監督は当時まだ無名だった村上頌樹を絶賛。その評価通り、昨季は新人王とMVPを受賞して優勝の原動力になっただけに、「次なる岡田イチオシ投手」とファンも注目を集めることとなった。 17日に行われた楽天との練習試合では3番手で登板し、3回2安打無失点の好投。まだ「7~8割の状態」でありながら自己最速タイの151キロをマーク。自ら武器と語る右打者の内角をえぐるクロスファイヤーで、今季、どれだけセ・リーグの右打者を苦しめるのか、楽しみでならない。 一方、春季キャンプで一気に評価を高めたのが大卒3年目の岡留英貴(2021年ドラフト5位)だ。岡田監督が「若い投手は1年でこんなに変わるのか」と驚く最速152キロ右腕は、分厚いブルペンの一角を狙う。 阪神では他にも、昨年(2023年)11月に支配下契約を勝ち取った2022年育成1位の野口恭佑、同じく2023年育成2位の福島圭音も岡田監督が気にかける注目株だ。昨季、日本一を達成した不動のメンバーに切り込めれば、ブレイクの可能性も大いにある。