長良川近くの山中に架かる"謎のアーチ橋"の正体とは? 重厚なレンガ造りの橋に隠された秘密に迫る
全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、岐阜県を流れる大河川「長良川」と「木曽川」にまつわる道を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します) 【動画】「グッとくる」レンガ造りが美しい“謎のアーチ橋”は【0分43秒~】
水路の一部!?山中に架かる"謎のアーチ橋"の正体とは
岐阜県美濃市にある湯の洞(ゆのほら)温泉の近くには、"古いアーチ橋"が存在。山中を走る2車線にも満たない狭い道に、重厚で立派なレンガ造りのアーチ橋が架かっています。 このアーチ橋は上に水が流れる"水路橋"で、すぐ近くにある長良川水力発電所まで水を運んでいるそう。「この近くにある発電所が水路式なので、長良川に並行して何キロも水路を引いている」と道マニアは言います。 明治43年にできた水力発電所である長良川水力発電所。川で取水し、水平に造られた水路で水を運び、発電所の手前で一気に水を落とす力を利用して発電する方法"水路式"を採用しているため、長良川周辺には長い水路が造られているとのこと。 長良川水力発電所と同時期にこの水路橋も造られ、どちらも登録有形文化財に指定されています。「湯之洞谷(ゆのほらだに)水路橋」と呼ばれ、文化財になるまでは案内看板が掲げられるなど日常的に使われていた道だったそうです。
二股に分岐!?不思議な構造をした珍しいトンネル
岐阜県八百津町(やおつちょう)を走る県道358号には、中で二股に分岐する不思議な構造をしたトンネルが存在。木曽川に架かる「蘇水峡(そすいきょう)橋」と連続しているので、「蘇水峡トンネル」と呼ばれています。 「蘇水峡トンネル」は、トンネル内の坑口近くで二股に分岐。一つは「蘇水峡橋」へ、もう一つは木曽川沿いにある丸山発電所へと続いています。 この道は昭和28年、丸山ダムを造る際に必要な機材などを運ぶため、電力会社によって鉄道専用のルートが造られ、トンネルも使われていました。 昭和29年に丸山発電所が完成した後、丸山ダムに繋がるルートは県道に移管され、丸山発電所へのルートは封鎖に。現在は、発電所に行くための関係者専用道路として使われています。 鉄道専用だったことからトンネルの天井は高く、発電所近くでは、当時使われていたレールの痕跡を今も見ることができます。 5月28日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より
CBCテレビ