尖閣の中国領有権承認も――「戦後最悪」の日露関係でロシアが繰り出す衝撃の報復
司法省から「外国の代理人」に指定されたゲオルギー・クナーゼ元露外務次官(Youtubeチャンネル「И Грянул Грэм」より)
ロシア司法省が10月20日、1990年代初めに対日政策を担当した改革派のゲオルギー・クナーゼ元外務次官を「外国の代理人」に指定したことは、主要7カ国(G7)議長国としてウクライナ支援や対露制裁を主導する日本への報復の一環だった可能性がある。 5月の広島サミットで、岸田文雄首相がウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領を招待し、対露制裁強化の首脳声明をまとめると、ロシアのゲンナジ・オベチコ駐日臨時代理大使は6月、「日本は欧米が進める嫌ロシア的なキャンペーンに参加するだけでなく、先導しようとしている。このような敵対行動は対抗措置なしには済まされない」と警告。アンドレイ・ルデンコ外務次官(アジア担当)も、「日本向けの報復措置を検討中だ」と述べていた。 冷戦後最悪の局面に陥った日露関係は、ロシア・ウクライナ戦争終結まで、一段と冷却化が進みそうだ。
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名越健郎