【生産性が高まる攻めの休養法】終業後~翌日の始業時までの“時間マネジメント術”
疲れているから、寝よう。何もしないでぼーっとする、というのは実は間違った体の休ませ方。行動するための活力を貯金する、“攻めの休養”の取り方を休養学の第一人者に伺いました。 【自律神経診断】乱れるとプチ不調に!?現在の状態をチェックしよう!
片野秀樹先生
一般社団法人日本リカバリー協会代表理事・医学博士 休むことの大切さを訴えている一般社団法人日本リカバリー協会代表理事。 博慈会老人病研究所客員研究員、医学博士。近著『休養学: あなたを疲れから救う』(東洋経済新報社)が大好評。
“活力貯金”できている? 自分に合う休養の方法を知るためのコツ
自分自身に合う休養のタイプや活力がきちんと養われているかを知る術としては、メモを取ることがおすすめ。先ほどあげた休養タイプ7つのうち、やったことを記録し、あわせて翌朝、体調も書き留める。それを続けていくうちに、なにをした日にコンディションがよくなるのかというルーティーンが明確になってきます。
終業後~翌日の始業時までの自分時間をマネジメントする
仕事が終わったあとから翌日の始業時刻までの時間(勤務間インターバル)をなんとなくやりすごしていませんか? ダラダラと過ごすうちに、やりたいこともできず、睡眠時間も減っていた……というストレスは疲労の原因になります。まず、勤務間インターバルの時間から自分がよいコンディションを保つための睡眠時間を引き、残りの時間をどのように使い、休養にどう時間を割くかを考えてみてください。おのずと、「ここまでに終えなければ」という終業時刻が見えてくるので、勤務中、業務の効率化を考えるようになるなど、自身のマネジメントをする上でのメリットがあります。
“活力充電タイム”の土日を一週間の始まりと考える思考の転換を!
私はよく土日を一週間のスタートだと考えてくださいと伝えています。仕事のはじまりが月曜と設定すると金曜にはヘトヘトに疲れていて、大きな「疲労負債」を抱え込んで週末に突入します。そして、なんとかゼロベースに戻ったくらいの状態で新たな一週間が始まれば、翌週にいいパフォーマンスを発揮するのは難しくなります。一方、土日に翌週考えられる疲労の量を考え、それに見合った活力を貯金した万全の状態で1週間をスタートできれば、違いは明らかです。週中に疲労を感じてきたら早く帰宅するなど、冷静な判断ができるようになると、なおさらよい状態が保てるようになります。 まずは、自分の疲労感の度合いを知り、どれだけ活力貯金をできるか、が勝負の決め手。特別なことをしなくても、いつもやっている雑談を増やす(親交型)や料理を楽しむ(造形・創造型)など、気持ちの持ちようで、それが活力につながるというのは、忙しい人にもできそうなので、うれしい限り。それに、暇つぶしと言われがちなドラマ鑑賞やゲーム(娯楽型)も“活力貯金”だと思うと、充実感がアップすることは間違いなし。 イラスト/二階堂ちはる 取材・文/金子優子 構成/剱持百香 Edited by 剱持 百香
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