第７２期王座戦第３局に臨む藤井聡太王座=日本将棋連盟提供

　将棋の藤井聡太王座（２２）＝竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖との七冠＝に永瀬拓矢九段（３２）が挑戦する第７２期王座戦５番勝負第３局は３０日、京都市のウェスティン都ホテル京都で始まった。先手の永瀬九段が７１手目を考慮中、所定の午後０時１０分より７分ほど早く昼食休憩に入る意思を示した。チェスクロック使用の持ち時間５時間のうち、昼食休憩までの消費は藤井王座が１時間２２分、永瀬九段は１時間４６分。 ◆藤井聡太王座と永瀬拓矢九段、王座戦第３局の昼食【写真複数】 　永井九段の誘導に２連勝で防衛に王手をかけている藤井王座が応じて、今タイトル戦３局連続で互いに角を手持ちにする角換わりの戦型となった。序盤は、開始から１時間で６２手目に達する速いテンポでチェック済みが進んだが、次の１時間は８手しか進まず、お互いが相手の意図を探り合う中盤戦となった。

第７２期王座戦第３局に臨む挑戦者の永瀬拓矢九段=日本将棋連盟提供

　昼食は藤井王座が「都ホテルカレーライスセット（サラダ、スープ付き）」とウーロン茶、永井九段は「１０種握り寿司盛り合わせ（吸い物付き、わさび抜き）」とアイスカフェラテ、さらにデザートに「巨峰とシャインマスカットのミルクレープ」を注文した。 　同日夜に決着の見込み。６０秒未満の指し手は時間消費にならないストップウオッチ使用と違い、使った分だけ秒単位で消費されるため、スピーディーでスリリングな展開となりやすいと言われている。前期の第７１期王座戦も同じ顔合わせで立場が逆だった。本対局場は前期第４局が開催され、藤井七冠が永瀬王座を下し３勝１敗でタイトルを奪取、史上初の全八冠制覇を達成した。両者の公式戦対局成績は藤井王座の１７勝７敗。タイトル戦では過去２度対局し、藤井王座から見て奪取１、防衛１。