前回準優勝の丸山忠久九段が劇的大逆転勝利!同学年の森内俊之九段を破り2年連続決勝戦進出/将棋・達人戦
将棋の第2回達人戦立川立飛杯準決勝第1局が12月4日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で行われ、前回準優勝の丸山忠久九段(54)が森内俊之九段(54)に89手で勝利した。この結果、丸山九段の2年連続での決勝進出が決定。次戦では佐藤康光九段(55)対 行方尚史九段(50)戦の勝者と戦う。 【映像】丸山九段、大逆転の瞬間 注目の同学年対決は丸山九段が華麗な逆転勝利を飾った。振り駒で丸山九段の先手となった本局は、後手の森内九段が雁木模様の立ち上がりに。細やかな工夫をちりばめ、積極的に主導権を握りに出た。これまで、第60期名人戦七番勝負を含む公式戦対戦48局は、完全に互角の24勝24敗。同学年の実力伯仲の両者だが、先に抜け出したのは森内九段。じわじわと先手陣へプレッシャーをかけてポイントを重ねていった。 攻勢に出ていた丸山九段はアクセル全開。全力の踏み込みで後手へと迫ったが、流れは森内九段に。丸山九段は苦しい時間が続いていたが、ドラマは最終盤に待ち構えていた。後手が自然に詰めろをかけたと見られたが、先手の桂打ちの一手から後手玉に詰みが発生。丸山九段が電光石火の逆転勝利を飾った。 勝利した丸山九段は「序盤に失敗してずっと形成が悪かったが、最後の最後まで悪かったと思う」とコメント。決勝戦に向けて、「1局目も2局目も運が良かっただけという感じの将棋になってしまった。決勝戦は良い将棋を指せるようにしたい」と意気込みを語った。 一方、敗れた森内九段は、「早い段階で歩得できてうまくいっているかと思ったが、そのあと決定的な手を見つけることができず受け身になっているうちにおかしくなってしまった。最後の方はいろいろあったが、ポカがあってまずかった」と総括。今期はベスト4で大会を終えることとなった。 丸山九段は、2年連続の決勝進出が決定。“二代目達人”の座を目指し、佐藤康光九段―行方尚史九段戦の勝者と決勝戦を戦う。 達人戦は、2024年4月1日付で満50歳以上の現役棋士に参加資格が与えられている。第2回大会は53人とシード棋士4人の合計57人が出場。「達人」の称号を目指し、熱い戦いが繰り広げられている。本戦の持ち時間は各30分、切れたら一手30秒未満。先手・後手は振り駒で決定する。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部