【ドキュメント】青葉真司被告に死刑判決 「妄想の影響ほとんど見られない」責任能力を認定 京都アニメーション放火殺人事件
京都アニメーション放火殺人事件の青葉真司被告(45)の裁判。注目の判決公判は午前10時半過ぎから京都地裁で始まり、いったん休廷を挟んで、裁判長は結論にあたる「主文」を後回しにしました。 午後1時に再開され、理由の読み上げの後、午後1時40分ごろ、死刑判決が言い渡されました。 きょう1日の様子をドキュメント形式でお伝えします。
【事件概要】
青葉真司被告(45)は2019年7月18日、京都市伏見区の京アニのスタジオに放火して社員36人を殺害し、32人に重軽傷を負わせるなどの罪に問われています。 検察側、弁護側の双方で起訴内容の事実関係については争いがなく、裁判の最大の争点は青葉被告の刑事責任能力の有無や、その程度となりました。 弁護側は犯行当時、「心神喪失または心神耗弱だった」として、無罪や減刑を求め、検察側は「完全責任能力があった」として死刑を求刑しています。
【ドキュメント】
8:15ごろ 青葉被告を乗せたとみられる車が、拘留先の大阪拘置所を出発。 8:38 雪の舞う中、傍聴券を求める人の列。抽選券の配布が始まる。 列に並んだ京都市内の高校3年生は「大きい判決ということで気になってきました」。三重県から来た50歳男性は「死刑ではなくて、罪を償う無期懲役というのが妥当ではないか」と話した。 9:40ごろ 青葉真司被告(45)を乗せたとみられる車が京都地裁に到着。公判は10時半から始まる予定。
10:32 開廷まもなく休廷に。裁判長から「証拠の審理に漏れがあった」として弁論再開。「最後に言っておきたいことは?」と問われた青葉被告は「ありません」と答え、再度結審した。判決言い渡しは11時から始まる見込み。 開廷直前に入廷した青葉被告は車いすに乗り、マスクを着け、紺色ジャージの上下を着用。落ち着いた様子だった。
「主文」後回しに
11:00 判決言い渡し開始。主文は後回しに、判決理由の説明から入った。 裁判長は「被告は犯行時、心神喪失状態にも、心神耗弱状態にもなかった」と述べ、「自身の考えや知識から犯行手段を選択しており、妄想の影響はほとんど見られない」と責任能力を認定した。 11:55 13時まで休廷に。