年末の大一番に望みつなぐラストチャンス まるがめと尼崎、しのぎを削る2つのGⅠ戦に注目 何が重要かといえばやはりメンタル
【植木通彦 ちょっといい話】 クリスマスの足音が聞こえてくる季節となりました。年末の最高峰SGグランプリ、PGⅠクイーンズクライマックスへのラストチャレンジ第27回SGチャレンジカップとGⅡレディースCCが19日から山口・ボートレース下関で開催されます。このラストチャンスにいいコンディションで臨むために重要なのが、現在開催中の2つのGⅠ戦、香川・ボートレースまるがめ「京極賞開設72周年記念競走」(14日優勝戦)と兵庫ボートレース尼崎「尼崎ダイヤモンドカップ」(15日同)です。 年末の大一番に燃えるレーサーたちの動向が注目されるシリーズです。何が重要かといえばやはりメンタルでしょう。グランプリクラスのレーサーのテクニックレベルは年々高くなりわずかな判断ミスや集中力の差で結果に影響が出ます。瞬時の判断能力はグランプリ出場には必須です。 しかし、その判断を迷わせるのがこのGⅠ戦の予選道中の限られた期間です。準優勝戦に乗れるかどうかの成績によってメンタルに大きな違いが出てしまいます。引退した今はよく分かるのですが、モーターの仕上がりに合わせた走りをすればいいところを予選の成績が悪かったりモーター仕上がりがいま少しの場合でも最高のレースをしようとします。プロ魂で期待に応えたい気持ちがそうさせるのでしょう。 特にチャレンジカップやレディースチャレンジCCに望みをつなぐレーサーの走りはいつもと少し違うかもしれません。この直前のレースではちょっとしたきっかけで下降気味だったリズムを回復し悩んでいたプロペラ調整が好転するなど、繊細になっている時期だからこそ気づくことも少なくないのです。注目レーサーのコメントをチェックすると別角度からレースを楽しめるでしょう。 ここで舞台となる2場の私の印象も書いておきます。丸亀は海水場で比較的大きな干満差があり基本的には干潮は乗りやすく満潮は乗りにくい傾向です。潮位が動く過程でモーターパワーが必要になりますのでモーター仕上がりを重視するといいでしょう。モーヴィなど遊びの施設も充実し丸亀城やうどんなど観光・グルメも楽しめます。 尼崎は24場の中でも一新したイメージに私もびっくりした場です。モーヴィも新設され世代を超えて楽しめます。タコの代わりにこんにゃくが入った名物・多幸焼きを笑顔で食べている人たちの姿が印象的でした。この2場をボートレース公式YouTube『植木さんぽ』で紹介中です。