被災直後の街を狙う窃盗犯、その恐ろしすぎる「蛮行」…卑劣な手口が明かされた
被災者の気持ちを削ぐ、許しがたい行為
この被災地での犯罪行為については、被災者の資産を奪うことで、復旧や復興を遅らせるだけでなく、被災者の気持ちを削ぐ、許しがたい行為であることは間違いない。ただでさえ、災害で大きなダメージを受けている中、更なる被害に遭うことを許してはならない。 この問題は、影響が大きく先述の西原村での例のように、自分達の資産が盗まれないようにするため、避難所へ行けないという状況をも生み出している。敷地内や車中泊で、自宅を自ら「警備」していることで、自主避難・在宅避難する傾向を強めている。被災者は災害後も安心して避難所へ行けないわけだ。これら被災地犯罪は、復旧や復興の進み具合とも関係がある。 記事後編は「建物が倒壊すると『自転車』を盗まれやすい…大地震のあとに起きる『犯罪被害』の実態」から。
古本 尚樹(防災・危機管理アドバイザー/医学博士)