立憲・泉代表は「塩むすびのような人」? 党大会で送られたエールの“意味”は
「政治とカネ」で自民党が厳しい状況を迎える中で開かれた、立憲民主党の党大会。泉代表は政権交代を力強く訴えたが、立憲の支持率は上がらず、泉代表が呼びかけた連立政権構想も他党に響かない。そんな正念場を迎える泉代表に送られた言葉は、「塩むすび」?
■立憲民主党大会「自民超え第一党へ」明記
立憲民主党 泉代表「まず、政権交代。次の総選挙で、政権交代を必ず成し遂げようではありませんか!立憲民主党が、次の選挙で自民党を上回り、第一党になる。これを目指して参りたいと思います」 立憲民主党が党大会で決定した活動計画には、次の衆院選で「自民党を超える第一党となる議席の確保を全力で追求」と明記。政権交代を目指す姿勢を明確にすることで有権者らの支持や期待を集める狙いだ。泉代表自身もこの文言について「国民の期待の表れそのものだ」と語気を強める。 参加した中堅議員は「久しぶりにいい雰囲気の党大会だった」と振り返り、泉代表も「政権交代の気運を高め、党内の結束も固まった」と胸を張った。
■政権交代への道筋は…?課題山積
しかし、その「政権交代」へは課題が山積しており、道筋は見えていない。 課題の一つは、低迷を続ける立憲民主党の支持率だ。NNNと読売新聞が2024年1月におこなった最新の世論調査でも、立憲の支持率は5%と伸び悩んでおり、野党第二党の日本維新の会に並ばれている。2023年4月から11月までは、その維新の後塵を拝していた。ある立憲幹部は「野党の数が多いこともあり、政権の受け皿になれていない」と肩を落とす。 また、候補者の擁立も課題だ。立憲の衆院選小選挙区の立候補予定者は現在170人あまりにとどまっており、擁立目標である200人に届いていない。宣言通りに「第一党」を実現できるのかは不透明だ。泉代表も「現時点ではまだ単独過半数という数字には届いていない」と認めたうえで、「野党全体の議席の最大化も考えたい」と、野党と協力したい姿勢を示す。
■泉代表「ミッション型内閣」提唱も他党冷ややか
そんな野党との協力の文脈で、泉代表が新たに打ち出したのが「ミッション型内閣」構想だ。「防衛増税の撤回」や「教育無償化」など、野党各党としての共通政策=ミッションを掲げ、連立政権を作るよう呼びかけるもの。泉代表は国会での代表質問でもアピールを続けている。 しかし、他の野党からの反応は冷ややかだ。「与党を引きずり下ろすために、共産党から維新まで立憲に力を貸してくれというのは都合のいい話だ(維新・藤田幹事長)」「安全保障やエネルギー政策など国家の基本政策で一致してないと崩壊する(国民・玉木代表)」など、厳しい声が多く聞かれる。