公職選挙法の改正が進まない理由「現職は楽、新人にとってはしんどい」選挙プランナー
選挙プランナー藤川晋之助氏(71)が1日、フジテレビ系「ワイドナショー」(日曜午前10時)に生出演。SNSなどネット選挙に対応できない公職選挙法がなぜ改正できないのかを解説した。 7月の都知事選で165万8363票を獲得した石丸伸二氏(42)の選挙コンサルタントを務めた藤川氏はSNSでの支持の広がりに脅威を抱いたという。MC東野幸治(57)から「藤川さんが思う選挙、って都知事選前後で変わってきました?」と問うと「変わってきました。それまでは地上戦、戸別訪問が5割、4割が空中戦と言われるもの、SNSは1割だな。若い人たちは選挙に興味はあっても投票に行かないから力はないよ、と言い続けてきた」と話し「それがSNSは3割、強いては5割ぐらい力を入れた方がいいぞ、と」と語った。 SNSに対応できていない公職選挙法について藤川氏は「この公職選挙法は、70数年前にできたんです。SNSなんてまったく視野にない時代に作られたもので、今、メールはいいけれどもSNSはダメみたいな矛盾が出てくる。SNSなんてボランティアでやってくれる人なんてなかなかいないですよ。クオリティの高いものを動画で作って発信しようとしても、そうしたら一定のお金がかかっちゃう。お金をまったく使っちゃダメなのに、ウグイス嬢には1万5000円という規定も70数年前に作られた規定ですから、この時代に合わせた公職選挙法に早く改正しないとダメなんですよ」と現行法の矛盾を指摘した。 さらに藤川氏は「なのに何で改正しないのか。現職に立ってみたら、今の選挙が一番楽になるんですよ、法律が。新人にとってはすごいしんどい法律ですから。だから改正しようとしないんです」と当選した現職の政治家で固めた立法の府が存続する限り、公職選挙法の改正は見込めないと語った。