中古で「10K」をめぐる旅 実は昔からあった?「SQ」もひょっとして…
過去モデルにも実は「10K」があったのでは
テーラーメイドとピンは奇しくも同時期に10Kをアピールしたが、過去のモデルにも同様の高慣性モーメントを実現したモデルがあったのではないか?と筆者は推測している。以前は“上下の慣性モーメント”という分析視点がなかったからだ。 例えば、2008年にナイキがルール限界値の5900まで攻めた「サスクワッチ SUMO スクエア 5900」(2008 年)や、2018年「G400 MAX」は、ぜひとも計測してみたい。 サスクワッチは5000円前後で、オークションサイトなどで手に入る。打球音があまりに甲高く、使用禁止にしたゴルフ練習場もあった。G400 MAXは中古市場ではレアで3万円台後半。2019年に発売された「G410 PLUS」や2020年「G425 MAX」シリーズより高価が付いている。
「10K」超えまであと少し 惜しいモデルは多分このあたり
ブリヂストンの2024年モデル「B3 MAX」(2024年)はロフト角によって性格がかなり違うのも特徴だ。MAXのやさしさを追求した10.5度のモデルは、関係者によると「9000は余裕で超えている」ともっぱらの噂。高慣性モーメントのドライバーとしては珍しく重心距離も短めで、ヘッド重量も200g以下と軽い。スライサーも安心だ。5万円後半から。 ヤマハ「RMX 220」(2019年)も高い慣性モーメントを誇る。少しグースがあり、球をつかまえやすい。1万円台前半で10K気分が味わえるだろう。早くから高慣性モーメントを売りにしていた先述のピン「G410PLUS」や「G425MAX」もかなり惜しいはず。どちらも2万円台後半で手に入れたい。
10Kドライバーはミスに強いと言えるが、必ずしも“大台”に到達しなくても、十分助けになるはず。まずは中古で挑戦してみるのはどうだろう。(文・田島基晴)