【このワンオフ993なんぼ?】日本人オーナーが16年間所有したポルシェ911(993)ターボのワンオフモデルが1億円以上で落札された!
最後の993
1998年9月25日、このワンオフモデルは「ポルシェ センター アルテッティング」を経由してヴァンダーボルグに納車された。その事実は、1998年9月25日付の書類に記されている。「最後のポルシェ993」という件名で、ヴァンダーボルグは自分のターボが「間違いなくポルシェAGが納車した最後の新型993です。したがって、あなたの車はツッフェンハウゼンの工場を出た最後の空冷ポルシェなのです」と記している。
「ポルシェ センター アルテッティング」は、運転席ドアの内側に取り付けられた2枚目のプレートで、このことを改めて強調している。そこにはこう書かれている。「本日、クラウス ヴァンダーボルグは空冷ボクサーエンジンを搭載した最後のクラシックポルシェ911(993ターボ)を手に入れました。このビートは永遠にあなたのものです!」。
1年足らずで売却
特別なクルマに特別な物語。ヴァンダーボルグがこの夢の車を何年も手元において大事にしていたと思う人は大きな間違いだ。彼は1年足らずで、友人のフェリー ポルシェに捧げるためにカスタマイズした「993ターボ」を売却したのだった。
ドイツから日本のコレクターに渡った「911」は、ベルギーに売却されるまでの16年間、大切に保管された。そのあと「993ターボ」は2年間別のコレクターに保管された後、イギリスへと旅立った。そして最終的にベルギーに戻り、現在のオーナーの手に渡った。 5人の前オーナーがいたにもかかわらず、「911ターボ」はこの26年間で11,029kmしか走っていない。そのため、内外装ともにミントコンディションなのも不思議ではない。
落札価格69万ユーロ(約1億1,400万円)
この「993ターボ」は間もなく新しい住まいを見つけることだろう。この特別な「911」に敬意を表してくれるような家が理想だ。その重要性と特別な構成から、この「993」はコレクターだけのものであり、それは価格にも反映されている。ボナムズは推定価格を83万~94万ユーロ(約1億3,700~1億5,500万円)として、100万ユーロ(約1億6,500万円)の大台を上回っても不思議ではないと予想したが、最終落札価格は約691,000ユーロ(約1億1,400万円)で落札された。
Jan Götze